応援ボイコットのガンバ大阪サポ連合がクラブとの対話中身を明かし混乱の謝罪と応援再開を表明も…一部SNSの批判の声止まず

「『応援』を放棄する決断への批判も理解」

 試合後の挨拶でチームが場内を一周し、ゴール裏に差しかかった際には、選手たちとサポーター連合の幹部がフェンス越しに話し合いに臨んだ。

2つ目のツイートでは「箇条書きになります」とした上で、幹部から投げかけられた言葉が明かされている。

「このボイコットは諦めたわけでも見捨てたわけでもない。距離を縮めるための苦肉の策。俺達は人生かけてやってる。これをネガティブに捉えずに、ここを底やと思って一緒に這い上がろう」

「我々は何があってもガンバを見捨てない。何回4点取られた試合を見せられようが応援をやめることはしなかった。これからもそうするから応えてくれ。ぶつかってもいい」

「泣きたい気持ちも分かる、こっちも泣きたいくらい。でもそれ以上に這い上がらないといけない。上がるしかないからやり返そう」

一連のやり取りでは、今シーズンからキャプテンを務め、遠藤保仁(43)のジュビロ磐田移籍後は空き番だった「7番」も背負う宇佐美が涙する姿も見られた。話し合いの最後には、ダニエル・ポヤトス監督(44)やベンチ入りした全選手と幹部が握手を交わしている。

しかし、サポーター連合以外の反応は、賛成よりも批判の方が圧倒的に多かった。ボイコットを表明し、協力を呼びかけた最初のツイートには「勝てないからこそ応援するものじゃないの」や「他人に強要する事ではないよね」だけでなく、「応援しないなら来るなよ」とスタジアムへの来場そのものをボイコットすべきと指摘するリプライが寄せられた。

こうした状況を受けて、21日に投稿された3つ目のツイートは冒頭で「今後について」と題され、応援ボイコットが引き起こした混乱を謝罪している。

「今回の行動によって混乱を生みご迷惑をおかけしたことをお詫びします。決してネガティブな意図を持ち行動したことは無く選手や監督スタッフとより強固な信頼関係築き一丸となりこの苦境を乗り越え未来の栄光に繋げる為に起こした行動であるということをご理解ください」

さらに最後となる4つ目のツイートで、ホームに京都サンガF.C.を迎える、24日のYBCルヴァンカップからは応援を再開する方針を伝えている。

「次の試合からまた熱く激しくチームへのサポートを行うつもりです。異論等あるとは思いますがガンバ大阪が一丸となりここから這い上がりたいと思いますのでよろしくお願い致します」

一連のツイートには「雨降って地固まる」や「これで議論は終わり」に始まり、なかには「選手には響いたと思います」といった前向きなリプライが寄せられた。しかしながら賛成派は少数で、リプライの大半は批判で占められた。一部をあげれば次のようになるが、応援ボイコットをめぐる波紋は依然として広がったままだ。

「見苦しい言い訳しとる」

「自分勝手やなぁ」

「勝手に事起こしといて被害者面するの迷惑ですよ」

「今のままじゃ迷惑、一緒にされたくないわ」

「要約すると選手に握手して貰えて嬉しいから許しちゃったってことですか?」

「なんでこんなに上から目線なん」

「どうみても昨日炎上した言い訳やろ」

リーグ戦で1勝4分け9敗と泥沼にあえぐガンバは、応援ボイコットを巡る騒動が起こったマリノス戦後に、公式HP上で小野忠史社長名による声明を発表。そのなかで「どんな状況でも諦めることなく戦い、勝利を目指して取り組んでまいります」と綴り、今シーズンから指揮を執るスペイン出身のポヤトス監督体制を支援する意向を表明している。

今シーズンのJ1戦線では、同じく開幕から苦戦を強いられた鹿島アントラーズや横浜FC、柏レイソルがファン・サポーターから抗議を受けている。しかし、白星をきっかけに状況を好転させた鹿島は4位に浮上し、同じく横浜FCは最下位から脱出。柏は井原正巳ヘッドコーチ(55)を新監督に昇格させて、20日の首位・ヴィッセル神戸戦で引き分けている。

ファン・サポーターの間に溝が生じている状況を含めた、どん底を抜け出すための唯一の処方箋はリーグ戦での連敗を止める白星しかない。ガンバはルヴァンカップをへて28日に、敵地デンカビッグスワンスタジアムでアルビレックス新潟との第15節に臨む。

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