坂本一彩「まずは楽しみたい」FW陣競争も前向きに…U―20W杯連載「NEXT BLUE」
【ブエノスアイレス(アルゼンチン)17日=小口 瑞乃】U―20W杯(5月20日~6月11日、アルゼンチン)に出場する同日本代表は、21日(日本時間22日午前6時)にセネガルとの1次リーグ初戦を迎える。開幕に先立ち、「NEXT BLUE」と題して、「世界一」を掲げる日本代表の各選手を紹介。岡山FW坂本一彩は激しいFW争いの中でも、自身の価値を証明していく。
ライバルの存在も力に変えられる選手だ。3月、W杯出場権がかかったヨルダン戦。それまで途中出場の方が多かった坂本は先発出場した。アジア杯で得点王に輝いたFW熊田直紀の活躍も刺激に、「ここでやるしかない。モチベーションはすごく高かった」と貴重な先制ゴールを挙げた。「クマに負けないように、クマより点を取りたいって気持ち。クマはいい存在なので」とライバルへの意識を認めつつ、実にストライカーらしいメンタルでピッチに立った。今大会は、ドイツの地で得点量産中のFW福田師王(ボルシアMG)も招集。タイプは三者三様だが、FWの枠を狙う競争は激しさも増す。それでも、「やったろう」と持ち前の前向きさをパワーにしていくのだろう。
G大阪から期限付き移籍中。アジア杯、W杯と控える今季、「とにかくチームで試合に出ていないと選ばれない」と代表活動への思いもあり、出場機会を何より優先した。開幕戦で先発出場し、得点を記録。「ゴール前の仕掛け、攻撃の組み立てに関わるところ、前線からの守備は自分の強みなのでこだわりたい」と岡山でも欠かすことのできない戦力として、地位を築いてきた。
4月はコンディション不良など状態も心配されたが、問題なくセネガル戦に向けたトレーニングで汗を流している。「W杯は初めてなので、まずは楽しみたい。自分の良さを出して世界に自分を知ってもらいたい」と気合は十分。最高の状態で開幕を迎える。(小口 瑞乃)
◆坂本 一彩(さかもと・いさ)2003年8月26日、熊本市生まれ。19歳。ソレッソ熊本、JFAアカデミー福島U―15を経てG大阪ユースに入団。22年よりトップチーム昇格。今季は岡山に期限付き移籍。U―19、20日本代表。173センチ、66キロ。右利き。



