【バイタルエリアの仕事人】vol.27 宇佐美貴史|7番の主将が引っ張る新生ガンバは「強くなっていっている最中」

「結果はなかなかついてきていないですけど…」

攻守の重要局面となる「バイタルエリア」で輝く選手たちのサッカー観に迫る連載インタビューシリーズ「バイタルエリアの仕事人」。第27回は、ガンバ大阪のエース宇佐美貴史だ。

G大阪の下部組織出身で、同クラブでプロキャリアをスタートさせた宇佐美は、バイエルン・ミュンヘン、デュッセルドルフなどでプレーした二度のドイツ挑戦を経て、2019年夏から三度、青黒軍団の一員に。ダニエル・ポヤトス新監督が就任した今季からはキャプテンマークを巻き、遠藤保仁(現ジュビロ磐田)が長年背負った7番を継承し、ピッチに立つ

【動画】「相変わらずシュートがうめぇ」ガンバ主将・宇佐美の冷静フィニッシュ!

9節を終えて1勝とチームが苦戦するなか、個人では3ゴールを挙げている新キャプテンは、現状をどう見ているのか。

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結果はなかなかついてきていないですけど、選手みんなが手応えを感じている部分はあります。昨シーズンからシステムや戦術、価値観、そういうものも全部変えてやっているので、もちろんそこの難しさはありますけど、理想的なサッカーというか、ダニ(ダニエル・ポヤトス監督)が目ざしているサッカーをしっかり表現するために、トライとエラーを繰り返していて、強くなっていっている最中かなと思っています。

僕個人では、もちろんチャンスメイクもしないといけないなかで、点を取るポジションにいるよう監督に求められています。数字としてはもっともっと取りたいですけど、悪くない数字は出せているのかなと思っています。自分のパフォーマンスに手応えを掴んでいます。得点数は二桁に乗せたいです。

キャプテンとしては、勝てていないので、やっぱり責任を感じます。年齢的にもチームを牽引していかないといけないので、結果がなかなかチームとしてついてきていないのは悔しいですし、苦しいですけど……。この楽じゃない、日々苦悩している状況は自分にとってすごく価値のある経験だと思っています。

自分もそれを求めて背負い込みましたし、自分と向き合う時間も長くなってくるので。もっと結果がついてくれば最高ですけど、現状でもこういうプレッシャーと向き合うことに関して、居心地はすごく良いですね。

宇佐美にとって「バイタルエリア」とは?

キャプテンになってからは、みんなの前でチームのことを発言する回数も増えましたし、しっかりたくさんの選手とコミュニケーションを取れるように意識もしています。傍からでは分からないかもしれないですが、去年と比べてそういうチームに対する働きかけは多くできていると思います。だけどもっともっと、どういう時に、どういう声を掛けるかも突き詰めていく必要があると思っています。

宇佐美はポヤトス監督から「点を取るポジションにいるよう求められている」と言う。その位置こそが、バイタルエリアだ。ここをいかに攻略できるか。守備面であれば、いかに攻略を防ぐかが鍵となる。

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今のサッカーでは攻守において一番肝になるゾーン。攻撃でそこを突ければ、かなりチャンスが作れるようになってくる。どこのチームもそこを使わせたくないから、めちゃくちゃ絞ってコンパクトに、というのはありますね。

攻撃で言ったら狙い目ですし、守備で言ったら一番突かれたくない箇所。勝敗を左右するエリアかなと思います。

僕個人では、チームのボールの動きがスムーズにいっているのであれば、その辺りで待ちながら、というのは考えていますね。

※後編に続く。

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