横浜FC、後半だけでシュート18本浴びるも耐えて執念の勝ち点1…四方田監督「一つになって戦い抜けた」
◆明治安田生命J1リーグ 第9節 G大阪1―1横浜FC(23日・パナスタ)
J1横浜FCは今季初勝利は逃したが、執念で勝ち点1をもぎ取った。1点を追う前半43分に左CKからDFンドカのヘディング弾で同点に追いついた。後半は“殴り合い”に持ち込むも攻撃陣が自慢のG大阪に押し込まれ、後半だけで浴びたシュートは18本。最後は今季初めて3バックに変更してなんとか耐えきった。
前半からG大阪にボールを持たれて、先制点を奪われる苦しい展開。これまでだったら失点を重ねていたところで耐えきり、いい時間帯での同点ゴールが生まれた。
同点弾のンドカはこれまでオウンゴールもあるなど、悔しい試合を経験していた。先制点について「狙い通りの形」と説明。「厳しい中で1点は大きいので、その1点を取れたのは良かった」と振り返った。
後半は勝ち点3を狙いに、攻撃陣を3枚替えする姿勢も見せた。だが前線からの守備がはまらなくなり、G大阪に押し込まれっぱなしの展開に。FW宇佐美貴史らに次々とシュートを打たれたが、クロスバーやポスト直撃するなど救われる場面が相次いだ。
この展開に四方田修平監督は3バックへの変更を決断した。「耐え切れないギリギリのところまで行ったと思っていた。後ろを5枚にして、相手のサイド攻撃に対して少しでも優位に立てるように」と執念の采配で勝ち点1をつかんだ。
今季初先発で好セーブを連発したGKブローダーセンは「全員がシュートブロックをしてくれて、規律が取れた」と仲間に感謝した。練習中に選手同士で接触したことなどがあり、長らく復帰できていなかった。J1の舞台でのプレーに「ルヴァン杯で2試合出られて、リズムは経験できていた。いろんな場面があったが、その経験が生かされた」と頼もしい表情だった。
J1では開幕9戦未勝利となったが、気迫あふれるプレーに敵地まで駆けつけたサポーターたちは、試合後も拍手とチャントでイレブンを鼓舞した。指揮官は「チームで一つになって戦い抜けた。今のチームで最も必要な部分だった。こういう試合を続けて何としても勝ち点3をつかむ」と誓っていた。