G大阪イスラム教徒のジェバリ 断食月ラマダン期間中「自分を落ち着かせて生きることにつなげる期間」浮上の鍵握るFW

J1G大阪は4日、大阪府吹田市の練習場で5日のルヴァン杯・FC東京戦(パナスタ)に向けて調整し、今季新加入したチュニジア代表FWジェバリが取材に応じた。リーグ戦の前節1日・湘南戦では4失点大敗の中、待望の初ゴールを挙げた。イスラム教徒で現在、断食月のラマダン期間中。その神聖な月の教えを明かした。

「ラマダンは断食、水分を飲んでいけないというのがあるけど自分を見つめ直す、自分を根本に戻すという、自分を改める期間になる。どうしても飲まない食べないが先にくるけど、自分を落ち着かせて、また生きることにつなげていく期間」と意義を説明した。

日の出から日没までは飲食を一切しない。期間は1カ月で今年は20日まで続く。試合日こそ「1日ずらすのはできる」と、コンディションのため水分補給はするものの教義を守り抜いている。

「お酒は飲まないのはサッカーに通用。自分に厳しさを求めること」と、競技にもプラスを強調した。

敬虔(けいけん)な男がチームの救世主になる。リーグ戦3分け3敗と開幕から未勝利で16位低迷と苦しむ。前戦後、ジェバリはミーティングでチームメートに伝えた。

「前半の段階で4失点することは到底許されない。その中でも自分らはファミリーで一丸となって闘う。僕はほかのチームメートを信じてやっている。それがぶれてはいけないし、一丸となって闘わないといけない」。

日本人の国民性を「思いやりがあって人に優しい性格をもった方々」と評する。一方で「それが残念ながらピッチにも表れている」とサッカーにもその優しさを感じる。

「サッカーは基本的に相手に思いやりを持つと成功しない。そこは厳しく要求を高めて、闘っていかないと結果が生まれない。それは普通。僕はアフリカ出身だけどアフリカにはアフリカの日本には日本のスタイルがある。そのへんで違いが出るのは当然。そこから融合点を見つけるのは重要。自分たちがG大阪というチームだという脅威をほかのチームに与えないといけない」と熱弁した。

ルヴァン杯では1勝1分け。今季ホーム初勝利で何とか浮上を目指す。「皆さんに真のイッサム・ジェバリを見せ付けたい。存在感を見せ付けたい。貢献して点を取ればチームが勝つことにつながる」とチームも自身も逆襲を誓った。

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