【J1採点&寸評】G大阪×広島|好セーブ連発のGK林とFK弾のドウグラスが“救世主”に。G大阪は宇佐美がまたしても不発 SOCCER DIGEST Web 11月7日(土)17時58分配信

G大阪は攻撃の迫力がなく…年間順位も3位から4位に転落。

【チーム採点・寸評】
G大阪 5
宇佐美が左サイドから切れ込む以外、攻撃の打開策を見出せず。前線のコンビネーションに乏しく、守備の組織も時間を追うごとに安定感を欠いた。年間順位も3位から4位に転落し、CS出場に暗雲が立ち込める。

広島 6.5
55分に先制点を奪ってリズムを掴むと、カウンター戦術にシフト。焦るG大阪相手に試合巧者ぶりを見せつけ、01年11月以来となる万博でのリーグ戦勝利を飾った。ステージ優勝決定こそ次節に持ち越しも、充実の内容だった。

【G大阪|採点・寸評】
GK
1 東口順昭 5.5
ドウグラスの強烈なFKに反応できず。その後に足を痛めてピッチに倒れ込み、担架で運ばれて交代を余儀なくされた。

DF
14 米倉恒貴 5.5
高い位置で簡単にボールを奪われ、何度かカウンターを浴びた。後半も機を見て上がったが、効果的な絡みは少なかった。

5 丹羽大輝 5.5
1対1の守備はまずまず安定していたが、クロスやパスの精度、ビルドアップ面は物足りず。代表復帰に向けて展開力を磨きたい。

8 岩下敬輔 5
エリア手前でドウグラスを倒してFKを献上。これを決められたのは痛恨の極み。このワンプレーで流れが大きく変わった。

4 藤春廣輝 5
ミキッチの上がりを警戒し、攻撃面で効果的に絡めず。後半途中からようやく縦への推進力が見られたが、脅威になっていなかった。

MF
15 今野泰幸 5
ボールを持った後の展開に工夫を欠き、相手の裏を突くプレーもなかった。終盤はCBに入ったが、追加点を献上して万事休す。

21 井手口陽介 5
敏速な寄せは光ったものの、なかなかボールを奪い切れず。攻撃面では単調なボール回しに終始し、攻守ともに精彩を欠く。

11 倉田 秋 5
豊富な運動量で顔を出すも、パトリックら周囲との呼吸がなかなか合わず。右SBの米倉とサイドを打開する場面も少なかった。

7 遠藤保仁 5.5
トップ下でスペースを探しながらボールを受け、攻撃の糸口を探ろうと奮闘。ひとり冷静にボールを捌いたが、攻撃のペースは上がらず。

39 宇佐美貴史 5
前半は積極的にシュートを放ち、唯一得点の匂いを感じさせた。終盤にこの日一番の決定機を迎えるも枠外。好調時の決定力は鳴りを潜めた。

FW
29 パトリック 4.5
前線のターゲットとなりボールをキープするも、ボールコントロールが安定せず。イライラが募り、後半は2枚の警告を受けて退場と反撃の芽を自ら摘んだ。

交代出場
MF
13 阿部浩之 5.5
右MFに入って攻撃にアクセントを加えたが、広島の守備を崩し切るまでには至らず。サイドの連係もいまひとつだった

GK
18 藤ヶ谷陽介 5.5
負傷退場した東口に代わって急きょ出場。危ない場面は少なかったが、終盤に一撃を食らって追加点を許した。

MF
19 大森晃太郎 -
投入直後は精力的に動き回ったが、その時間は長く続かず。流れに呑み込まれる形で存在感を失った。

監督
長谷川健太 5
ナビスコカップ決勝に続き、為す術なく敗れた。攻撃は好調時の迫力が一切見られず、守備も2失点と立て直せなかった。

危なげなく逃げ切った広島は、攻守を問わず、軒並み高く評価。

GK
1 林 卓人 7
15分、宇佐美の決定的シュートを左手1本で止める好セーブ。堅実なセービングを連発して攻勢の流れを作ると、81分に同点弾を決められてもおかしくない場面で目一杯身体を広げてシュートコースを限定し、勝利を確実なものとした。

DF
4 水本裕貴 6
天敵パトリックと激しい肉弾戦。61分、CKの際に岩下と接触して顔面を強打してプレー続行不可能に。無念の負傷交代を余儀なくされ、検査のため病院に救急搬送された。

5 千葉和彦 6.5
人数をかけて攻め込まれても冷静に撥ね返し、くさびに対しては食い付き過ぎず、時には下がって対応する守備の“緩急”を披露。攻撃においてもカウンターにも判断良く加勢した。

33 塩谷 司 6
パトリック相手に地上戦、空中戦で互角の戦い。インターセプトからの切り替えやビルドアップからの流れで果敢に攻撃にも参加したが、ボールロストも多かった。

MF
6 青山敏弘 6.5
前半は攻撃のスイッチ役として君臨。リードを奪ってからは激しく上下動してセカンドボールにことごとく顔を出し、拾って攻撃につなげた。

8 森崎和幸 6.5
鋭い読みを活かしたボール奪取でピンチの芽を摘み、臨機応変なプレッシングと最終ラインのカバーリングも遂行。中盤でG大阪に流れを渡さなかった。

9 ドウグラス 7
狙い澄ましたコントロールショットで先制。個の力を誇示して、広島の強さを見せつけた。守備での献身性も見逃せない評価ポイントだ。

14 ミキッチ 6
ダイレクトプレーの精度はイマイチだったが、そのぶん自ら仕掛けてサイド攻撃を牽引。守備時は自軍深くまで戻り、しっかりと対面の宇佐美にプレッシャーをかけた。

27 清水航平 6.5
後方からのパスに手数をかけずにゴール前にクロスを供給。終盤ややスタミナ切れになりかけたが、右WBに移った直後にダメ押しの2点目を突き刺し、G大阪に戦意を喪失させた。

30 柴崎晃誠 6
タメを作る動きながら、カウンターの起点になり、攻撃のアクセントに。決定機にも絡んだが、ゴールという結果だけが足りなかった。

FW
11 佐藤寿人 5.5
これまでの試合に比べてシュートチャンスは多かったが、7戦連続ノーゴールで記録はまたしてもお預け。チームプレーに徹した点は評価すべきとはいえ、エースが黒子役では少々寂しいか。

交代出場
FW
29 浅野拓磨 6
79分、ひとりでカウンターを仕掛けるも真っ向から行き過ぎて失敗。それでも、切り返しを織り交ぜたドリブルで会場を沸かし、ダメ押し点の起点となって帳尻を合わせた。

DF
19 佐々木翔 6.5
水本の負傷で左ストッパーとして緊急出場。しっかりマークを受け渡すなどG大阪の猛攻にも耐え、パトリックにフラストレーションを溜め込ませるなど、与えられた役割以上の仕事を見せた。

MF
16 山岸 智 -
クローザー的な役割が求められる時間帯での投入も、仕掛ける姿勢を忘れず。時には最終ラインに加わって攻撃を撥ね返し、逃げ切りに貢献した。

監督
森保 一 6.5
優勝が懸かった大一番でも、自分たちのスタイルを完遂。前回対戦で敗れたG大阪相手にリベンジを果たし、ステージ優勝をほぼ確実なものとした。

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