なぜ「日本代表の10番」は空位になったのか? 協会関係者は「特別な番号」と慎重な姿勢
カタール・ワールドカップ組はそのままの背番号
3月24日にウルグアイ代表、28日にコロンビア代表と戦うキリンチャレンジカップで再始動する日本代表において、大きな関心事の1つが「新10番」だった。
長く10番を背負ってきた南野拓実が今回は招集外で、第2次森保ジャパンの初陣となるこの3月シリーズでは誰がエースナンバーを背負うのかが注目されたのだ。
しかし、日本サッカー協会は「10番空位」を選択。3月22日に発表された今シリーズの背番号は以下となった。
【日本代表3月シリーズの背番号】
GK
12 谷晃生(ガンバ大阪)
23 シュミット・ダニエル(シント=トロイデン/ベルギ―)
DF
2 菅原由勢(AZ/オランダ)
3 橋岡大樹(シント=トロイデン/ベルギ―)
4 板倉滉(ボルシアMG/ドイツ)
5 バングーナガンデ佳史扶(FC東京)
16 町田浩樹(ユニオン・サンジロワーズ/ベルギー)
22 瀬古歩夢(グラスホッパー/スイス)
24 藤井陽也(名古屋グランパス)
26 伊藤洋輝(シュツットガルト/ドイツ)
27 半田陸(ガンバ大阪)
MF/FW
6 遠藤航(シュツットガルト/ドイツ)
7 中村敬斗(LASK/オーストリア)
8 堂安律(フライブルク/ドイツ)
9 三笘薫(ブライトン/イングランド)
11 久保建英(レアル・ソシエダ/スペイン)
13 守田英正(スポルティング/ポルトガル)
14 伊東純也(スタッド・ドゥ・ランス/フランス)
15 鎌田大地(フランクフルト/ドイツ)
17 田中碧(デュッセルドルフ/ドイツ)
18 浅野拓磨(ボーフム/ドイツ)
19 西村拓真(横浜F・マリノス)
20 町野修斗(湘南ベルマーレ)
21 上田綺世(サークル・ブルージュ/ベルギー)
25 前田大然(セルティック/スコットランド)
日本サッカー協会の関係者によれば、今シリーズの背番号は「カタール・ワールドカップ組は基本そのままで、それ以外の選手に関しては協会が提案して森保一監督が承認した」という。
また、関係者は注目の10番が空位となった経緯について、「サッカーの世界ではある意味で特別な番号。今後の活動を通じてじっくり決めたいと考えている」と説明。慎重な姿勢を示した。実際、新10番の候補に挙がっていた久保、三笘、鎌田、堂安はワールドカップ当時と同じ背番号となっている。
2023年の日本代表は3月、6月、9月、10月に2試合ずつ強化試合を戦い、11月に北中米ワールドカップ2次予選、2024年1月にアジアカップに臨む。強化試合でパフォーマンスや人気を見定め、早ければワールドカップ2次予選、遅くともアジアカップまでには新10番が誕生する可能性が高いか。
新10番に相応しいのは、候補に挙がる久保、三笘、鎌田、堂安なのか、それとも他の選手なのか。今後の日本代表を観察するうえで、注目ポイントの1つになっていきそうだ。
構成●サッカーダイジェストWeb編集部