「パパエスコートキッズやりたい」長谷部誠、現役続行の裏に娘のリクエストも…昨年引退を考えるも決断の理由の1つは「CLのナポリ戦」

21日、MF長谷部誠が緊急帰国しフランクフルトとの1年間の契約延長を発表した。

緊急記者会見を日本で行った長谷部。来年1月に40歳を迎える中、来シーズンも現役生活を続けることを決断した。

今回日本で緊急会見を行った理由については「昨年の11月にフランクフルトとしてジャパンツアーをして、浦和レッズガンバ大阪と試合をして、そこからクラブの人たちとも話をして、1回日本に来ただけじゃなく、長い目で日本とは色々な関係を築いていきたいと言っていました」と、日本で継続的に何かをしたいと考えていたとし、「アンバサダー契約もしていて、日本とアイントラハトの架け橋にと思っている中で、今回記者会見を日本でという話し合いもあって、アカデミーも日本で4月から始まるということもあり、1度日本へ来て繋がりを深めたいと考えていました」と語った。

2022年2月にクラブと2027年まで契約を延長していた中、引退のタイミングを決断することを任されている長谷部。「99%今年で引退するだろうと話をしていましたが、今は99.9%ぐらいに上がったかなと思います」と語り、「現役である今を楽しんで、サッカーを楽しんでいきたいと思っています」と語った。

2014年7月にニュルンベルクから加入して9シーズン目を迎えている長谷部。これまで公式戦通算で279試合に出場している。今シーズンは出番こそ限られている中でも、チャンピオンズリーグ(CL)の舞台でプレーするなど重要な役割を担っているが、その中で現役を続ける理由を語った。

「今シーズンはチャンピオンズリーグという大きな舞台もありましたし、リーグ戦でも今6位ですが、長いシーズンの中では良い時もあれば、悪い時もあります」

「今はチームとして勝てていない時期が続いていますが、これまで約20年間プロサッカー選手としてプレーしてきていますが、上手くいかない時から良くしていく過程を楽しめるタイプなので、少し勝てていない時期を僕みたいな経験ある選手がチームに良いものをもたらせられるようにしたいです」

「今シーズンは10何年ぶりに個人的にもCLに出られて、この間ナポリに敗れてベスト16で敗退しましたが、この歳になって良い舞台で経験ができているのは、サッカー選手として成長できることを確認できますし、ナポリとのベスト16の2試合で実際に試合に出られなかったので、出られなかったというところで個人的には来シーズンまたその舞台に立ちたいという気持ちが強いですし、今シーズン大きな結果を取りたいという思いが、ナポリに負けてより強くなりました」

ヴォルフスブルク時代の2009-10シーズン以来のCLの舞台に久々に立ち、そこでの悔しさが現役続行への火をつけたと語る長谷部。「一番はプレーすることが楽しいです。20台前後の選手たちとポジション争いをしていますし、若い選手が出てきてほしい中で競争する楽しさを日々感じています」と楽しみを語り、「サッカーの楽しさがなくなればすぐにスパイクは脱ぐと思います。個人的には楽しさ、より成長したい、上手くなりたい気持ちが全てだと思います」と、自身の原動力を語った。

ナポリ戦については「来シーズンもプレーをしたいと思ったことの1つとしては、ナポリとの試合で2試合ともピッチに立てなかった。その中でチームが敗れてしまったと、二重の悔しさがありました」と語り、「そこに悔しさを感じた自分に喜びを感じました」とコメント。「もっとこのチームで大きなことを成し遂げたいと思えたことは大きな1つでした」と、フランクフルトでより結果を残したい気持ちになったという。

また「今シーズンのプレーの中で、チームにとって自分は助けになる。毎試合じゃなくても、そういう部分はあるなと感じました」と、フル稼働はせずともチームが成功する力になれることを感じたという長谷部。「一番はサッカーをすることの楽しさ。そこが今シーズンやっていても消えることはなく、より強くなってきているので、そういう部分で総合的に決めました。ナポリの試合はその要因の1つです」と、サッカーを楽しめていることは大きいという。

決断した時期は「ごく最近」と語った長谷部。ただ、昨年の負傷時には引退も考えたとし、「昨年10月にCLの試合でケガをした時に、辞めようかなというのを少し考えましたが、ケガが治ってプレーして、自分がまだサッカーを楽しんでいる、またやりたいという気持ちが出てきているという部分がある」と、ケガから復帰してもサッカーを楽しめていたことが大きかったとした。

また、家族の存在も大きかったようで「最終的に決めたのはつい最近。家族会議をして、娘がちょっと前にエスコートキッズをずっとやりたいと言っていてそれをやったんですが、凄く喜んでいて、『パパエスコートキッズやりたいからサッカーやって』と言われました」と、温かい家族のエピソードを披露。「決め手ではないですが、家族の存在も大きいです」と、娘の後押しも影響しているようだ。

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