札幌DF馬場「全部つぶしに行く」 旧友撃破でパリ五輪への道開く 18日、G大阪戦

相手MF山本と東京Vジュニアユースで一緒

北海道コンサドーレ札幌は、18日のG大阪戦(パナスタ、15時キックオフ)に向けて、札幌・宮の沢白い恋人サッカー場で前日練習を実施。11対11やセットプレーの確認などで最終調整を行った。

今季札幌に加入し、ここまでの公式戦に全試合出場しているDF馬場晴也(21)は、G大阪戦でも18人のメンバー入りが濃厚だ。敵地で待ち構える親友を撃破して、目標とするパリ五輪への道を自らの手で切り開く。

馬場がチーム内でその存在感を高めつつある。前節の横浜M戦(12日、札幌ドーム)では、後半22分に途中交代で出場し、ボランチの位置でプレー。「途中出場で、他の選手より体も動くので、アグレッシブさを出そうと思って。先制して勝っていましたけど、ちょっと相手にペースを持って行かれているなという時間帯だったので、一回俺が球際の部分とかでギアを上げようかなと。それがうまく出せました」と本人が振り返るとおり、時にはゴール前にまで顔を出す高い機動力と、球際での強さを発揮してチームの完封勝利に貢献した。

今季の公式戦ではここまでリーグ戦4試合(うち先発出場1試合)、ルヴァン杯1試合(先発出場)の全試合に出場。初挑戦となるJ1の舞台について「手応えはまだ。ただ全部出た中で、できないことと、できることは自分の中ではっきりしていて、できないことに対しての取り組みを練習でやってきているので、そこは徐々に出せていけるんじゃないかなと思っています」と、確実に前進していることを実感している。この日の11対11でもGKの頭上を越える見事なループシュートで得点をゲット。上昇ムードに乗って、敵地に乗り込む。

18日の対戦相手であるG大阪には、同級生で東京Vジュニアユース(中学生年代)から共にプレーしてきたMF山本理仁(21)が在籍している。シーズンオフには一緒にフランス旅行へ行くほどプライベートでも仲がいいという馬場と山本。その山本のプレースタイルを「小さい頃から完璧というか、抜き出ていた選手。左足のキックだったり、パス、ドリブル全部こなせて、守備もできる。本当にレベルの高い選手」と評する。「俺が追いかける立場なので、この試合で上回るというか、成長しているところをあいつにも見せたい。初めての対戦なので楽しみです」と、親友との公式戦での初対戦に意欲を見せる。

もしも試合で山本とマッチアップする機会があれば-。「あいつがボールを持ったら全部つぶしに行きますし、攻撃の場面でボールを持てば、パスやドリブルであいつをいなしたい」。

16日、ヨーロッパ遠征を行うU-22日本代表のメンバーが発表された。山本はメンバーに選出された一方で、リストの中に馬場の名前はなかった。「まだ五輪本番ではないし、メンバーを見ても試合に出ていない選手もいる。そういった中で、自分は札幌で試合に出続けて活躍をアピールすれば、おのずとメンバーに入っていける」。今後の戦いで存在感を見せることで、目標とするパリ五輪への切符をつかみ取る。

そして存在感をアピールするのにうってつけの場となるのが、今節のG大阪戦だ。「明日、代表のスタッフが理仁の試合を見に来ると思うので、そこで理仁を上回るところを見せられれば、つながっていくんじゃないかと思っています」。日本代表スタッフの目を引くほどのプレーを見せることができれば、五輪代表入り、そして札幌の勝利がぐっと近づくはずだ。

「横浜M戦は内容を含めいい試合ができて勝てたので、それを継続して連勝、そして上位に食い込むためにも大事な試合。チーム全員で戦うことを意識して、勝利をサポーターに届けたい」と今季初の連勝に向けて意気込む。今週山本と連絡を取った際、ユニホーム交換の約束をしたという。「ユニホームを持ってこいというので、汗だくのをあげます」と笑う馬場が、今節もチームのために思いっきり汗をかき、ピッチを縦横無尽に駆け回って、札幌を勝利へと導く。

(工藤 友揮)

https://www.doshinsports.com/

Share Button