【番記者の視点】いまだ今季未勝利…降格圏目前のG大阪 3つの敗因、最も反省すべき点は

明治安田生命J1リーグ 第4節 G大阪1―2広島(12日・パナスタ)

【G大阪担当・金川誉】残酷な結果だと感じたのは、後半の試合内容が充実していたからだろう。1―1の後半ロスタイム。ゴール前でGK東口からMFラビへのパスが狙われ、最後はラビがPKを与えて敗れた。ポヤトス監督は、敗戦の悔しさを語った後で、こう言った。「後半、選手達は非常にすばらしい振る舞い、フットボールというものを見せてくれた」。手応えを感じていただけに、勝ち点1すら逃した事実が重くのしかかった。

この試合の敗因を挙げれば、主に3つになる。

〈1〉開始2分での失点

〈2〉同点ゴール後に訪れた決定機逸

〈3〉PK献上につながった自陣ゴール前でのロスト

直接的な敗因としては、〈3〉が目立った。今季リーグ戦初先発で痛恨のパスミスを犯したGK東口は「味方が疲れている時間帯で、あそこに出したのは単純にミス。やってはいけないミスだった」と悔やんだ。また〈2〉の中でも、決定機といえたのが後半37分。MF宇佐美からのスルーパスで迎えたGKとの1対1を決めきれなかったFW鈴木は「申し訳なかった」と肩を落とした。

しかしこの試合で最も反省すべきポイントには、迷わず〈1〉を挙げる。開始直後、右サイドのマークがまだはっきりとしない時間帯に起点を作られ、ゴール前でDFの転倒も重なった。前節0―4と大敗した神戸戦(4日)でも、前半3分に失点。宇佐美は「集中しているつもりでしたけど、自分たちで自分たちの首を絞めている。絶対的に直していかないと」と語った。わずかとはいえ隙を見せ、立ち上がりに失点、というミスを前節に続いて繰り返した点が重い。

ポヤトス新監督の下、空いたスペースを見つけてボールを動かし、主導権を握るスタイルに挑戦しているG大阪。4試合でリーグ最多タイの9失点を喫し、2分け2敗の17位とまだ結果には結びついていない。しかしここで迷いが生じれば、方向性を失って残留争いに巻き込まれた昨季と同じ道を歩むことになる。立ち上がりの失点で自らの首を絞めた2連敗から学び、もう同じミスを繰り返さないと、心と体に刻み込んでいくしかない。

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