ガ大阪の鈴木武蔵、飢え晴らす先制ゴール 「狙っていた」
◇△ガンバ大阪1―1サガン鳥栖△(25日・パナスタ)
ガ大阪のFW鈴木武蔵がゴールへの嗅覚を見せつけた。
後半6分、右CKからの混戦で相手のクリアに詰めて右足を振り抜き、先制ゴールを決めた。「セットプレーからの得点はチームとして狙っていた形。今日はしっかり決め切れた」と手応えを語る。
チームだけでなく、自身もゴールに飢えていた。昨夏にベールスホット(ベルギー)から加入。力強いドリブルと裏への鋭い飛び出しを得意とし、得点力不足解消を期待されたが、体調不良などもあって9試合出場、1ゴールにとどまった。
この日は前半15分過ぎ、セットプレーのこぼれ球を押し込みながらオフサイドとなる惜しい場面もあった。「気持ちを切り替えてやれた。なかなか決められていなかったので、ホッとした。ホームで決めてすごく気持ちいい」と集中力を切らさなかった。ポヤトス新監督も「スペースを理解して、しっかり(相手守備陣の)後ろを突いてくれる。戦う姿勢を持っていることはチームにとって大きい」とたたえる。
チームは後半19分に同点とされ、開幕節に続いて追い付かれる形で今季初勝利は逃した。鈴木は「後半少し受けてしまった。その癖を直せればもっともっと強いガンバになれる」と前を向く。昨季は15位とJ2降格の危機に立たされただけに、「1点で満足せず、2点、3点を狙っていきたい。その力はある」と力強く話すストライカーの活躍に期待がかかる。【木村敦彦】