【G大阪|ポジション別最新序列】“補強の目玉”チュニジア代表FWジェバリが最前線の軸。豪華なGK陣のポジション争いは必見
DF陣は大きな弱点なし、CB争いは江川にもチャンスは十分
来るべき新シーズンに向けて、戦力補強やキャンプインなど、各クラブが着々と準備を進めている。いかなる陣容で新たな戦いに臨むか。本稿では、ガンバ大阪のポジション別最新序列をお届けする。
【布陣図】2023年シーズン J1全18クラブのポジション別最新序列
――◆――◆――
【GK】
質と量ともにJリーグで最も豪華な陣容を揃える今季のGK陣のポジション争いは、新旧の日本代表を軸に繰り広げられそうだ。
チーム最年長の36歳ながら、いまだ衰えを見せない東口順昭が経験値と質で一番手となるが、東京五輪メンバーの谷晃生も過去3シーズン、湘南への期限付き移籍で成長を遂げ、十分に東口を脅かす力を備えている。
どちらがピッチに立っても最後尾に不安はないが、ビルドアップの一歩目となるGKにも足もとの技術を求めるダニエル・ポヤトス監督だけに、現状では3番手の一森純にもアピール次第ではチャンスがありそうだ。昨季、リーグ戦5試合に出場した石川慧はまずベンチ入りが目標となるが、ハイレベルなポジション争いは必見だ。
【DF】
昨季終盤の堅守構築に貢献した昌子源は移籍したが、韓国代表としてワールドカップに出場したクォン・ギョンウォンが健在なうえに、長崎から江川湧清が加わり、CBの陣容に不安はない。昨季、本来の姿を取り戻した三浦弦太を軸に、クォン・ギョンウォンとコンビを組む可能性が濃厚だが、最終ラインからの組み立てに長けるレフティの江川も十分にチャンスはありそう。
徳島時代にポヤトス監督の下でプレーした福岡将太もパスセンスという強みを持つが、課題は守備の耐久力。仙台への期限付き移籍から復帰した佐藤瑶大にとっては勝負の一年になる。左SBは成長著しい黒川圭介が今季もファーストチョイスになりそうだが、懸案だった右SBにもパリ五輪世代の半田陸が加入。髙尾瑠が追う格好になりそうだが、DF陣には大きな弱点もなく、指揮官の好みがファーストチョイスに現れそうだ。
4-4-2採用なら山本理とダワンのダブルボランチか
【MF】
ポヤトス監督が徳島時代に用いた4-1-2-3を継続するならば、キーマンとなるアンカーを誰が務めるか、である。その適性を考えれば、パリ五輪世代のホープ・山本理仁になりそうだが、仮に4-4-2を採用する場合でも山本理とダワンでダブルボランチを形成しそうだ。
インサイドハーフには山本悠樹やファン・アラーノら計算が立つ選手が揃っており、経験豊富な倉田秋も昨季の悔しさを晴らすべく、新シーズンに挑むはず。いかなる布陣を採用しようとも大きな弱点はない。プロ2年目のシーズンにブレイクを目ざす中村仁郎もウイングだけでなく、中盤での起用があるかもしれない。
【FW】
昨シーズンは5ゴールを決めたパトリック(現・京都)が、チーム得点王だったことからも分かるように、FW陣の得点数は貧弱の一言だった。今季の補強の目玉の1つは、カタールW杯にも出場したチュニジア代表のイッサム・ジェバリだが、3トップを採用するならばジェバリが最前線の軸になる。
本来の持ち味を出しきれなかった鈴木武蔵にとっても真価が問われる1年になるが、万能型の宇佐美貴史はウイング起用だろうと、2トップの一角だろうと、攻撃を牽引する存在。昨季はアキレス腱断裂の怪我から復帰し、泥臭くチーム戦術を支えたが、要所で宇佐美本来のシュート力を発揮できれば前線の破壊力は一気に増すはずだ。
食野亮太郎も、昨季の夏以降はサイドハーフで献身的な守備を見せたが、本来は敵陣近くでプレーすべきアタッカー。ウイングだけでなく、インサイドハーフでもプレーが可能な食野も先発の一角に食い込む力は持っている。新加入組で期待されるのは、熊本から加わった杉山直宏。昨季はJ2で9得点を挙げた杉山は左利きの右ウインガーで、スタメンでもおかしくない存在と言える。



