【G大阪】シュートわずか1本…J2降格ギリギリ回避 「西の横綱」と呼ばれたかつての姿なく
<明治安田生命J1:鹿島0-0G大阪>◇第34節◇5日◇カシマS
ガンバ大阪がJ1残留を果たした。勝てば自力残留が決まるアウェーの鹿島アントラーズ戦は0-0。終了から4分後、他会場の結果により生き残った。シュートわずか1本も、4戦連続無失点で切り抜けた。8月に就任した松田浩監督(62)が守備を再建し、12年以来2度目のJ2降格をギリギリで回避した。京都は0-0で磐田と引き分けて16位、J2との入れ替え戦に回る。C大阪は5位、神戸は13位だった。
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会場は静寂に包まれた。0-0で試合が終わり、G大阪の選手はユニホームのままピッチで他会場の結果を待った。タブレットで動画を見つめる。4分後、急に会場が大歓声に包まれた。みんなが抱き合い、DF昌子は涙を流した。鹿島サポーターからも温かい拍手が響く。自力での残留は逃した。残留を争った清水が敗れ、京都も引き分け。運はG大阪に味方した。
「西の横綱」と呼ばれたかつての姿はない。シュートは後半に宇佐美が放った1本だけ。それでも生き残った。右アキレス腱(けん)断裂から復帰後は2勝2分け。チームを引っ張ったエースは、こう言った。
「みっともない試合をすることが多かった。それでも声援を送り続けてくれたサポーターに、僕らが声援を送りたい。次、負けたら終わりの繰り返しで、苦しいミッション。今日だけは暴飲暴食をさせて下さい」
8月に片野坂前監督が解任となり引き継いだ松田監督が守備を再建。最後は4試合無失点で切り抜けた。
来季監督についてクラブ幹部は続投も選択肢に入れつつ「もう1度、作り上げたい」と新監督招聘(しょうへい)の含みも持たせた。ここから再建への道のりが始まる。
▽G大阪松田監督 絶対に残留するために自動降格だけは避けたかった。オリジナル10のガンバを落としてはいけない。そのミッションだけは達成できた。サポーターからの声援を聞いて、幸せだと感じました。
▽G大阪DF昌子 (他会場の結果を待った)あの4分間は人生で1番長い時間でした。こういう経験はすべきではないけど、選手としては強くなれた気がする。