【G大阪】エース宇佐美貴史が2点演出「足も不安がないわけではない」復帰後初のフル出場
<明治安田生命J1:横浜0-2G大阪>◇第32節◇8日◇日産スタジアム
ガンバ大阪の元日本代表FW宇佐美貴史(30)が、5試合ぶり勝利へと導いた。正確なCKから全2得点を演出し、優勝が決まる可能性のあった首位横浜F・マリノスを2-0で撃破。右アキレス腱(けん)断裂から復帰2戦目でフル出場し、苦境にあえぐチームを救った。残り2戦で16位。頼れるエースがJ1残留へ全力を尽くす。
圧倒的に不利な戦いも、エースの正確なキックで勝ち点3を奪った。前半8分、宇佐美のCKをダワンが折り返し、ブラジル人MFファン・アラーノが頭で押し込み先制する。一方的に攻め込まれる時間帯を耐え、迎えた後半34分。再び宇佐美のCKだ。1度はクリアされたボールを食野が中央へ。FWパトリックが右足で押し込んだ。シュート数、CK数とも、横浜に圧倒されながらCK3本のうち2本を点に結びつけた。
「あそこは狙っていましたしダイレクトで(アシストとして)決まったわけではないですけど、点につながったのは良かった。自信になるし、全員で守れば、首位が相手でも0(失点)で終わることができる」
3月6日川崎F戦で右アキレス腱(けん)を断裂し、1日柏戦で7カ月ぶりに復帰したばかり。まだ万全ではないが、復帰後初のフル出場。最後まで走った。
「キツかったですし、足も不安がないわけではないですけれど、そんなことは言っていられない」
残り2戦。ホーム最終戦となる29日磐田戦、11月5日の最終節はアウェー鹿島戦。松田監督は「責任感と使命感。勝利を届けられたのは選手の気持ちの表れ。ただ、我々はまだ何も手にしたわけではない」。自動降格圏からは抜け出したが、まだプレーオフ圏16位。気が抜けない戦いは続く。