G大阪、宇佐美復帰も柏にスコアレスドロー
J2自動降格圏の17位に低迷し、白星が欲しかったG大阪は故障明けの宇佐美を先発起用したが、スコアレスドロー。1日にホームのパナソニックスタジアム吹田で行われた柏戦。エースの復帰をカンフル剤にできなかった松田監督は「どうしても勝ち点3が欲しい試合で勝ち点1。満足できないし、残念。何が足りなかったのか、一人一人が突き詰めていく作業が必要」と絞り出した。
3月初めに右アキレス腱(けん)を断裂し、約7カ月ぶりの出場となった宇佐美はレアンドロペレイラと2トップを組んで先発。流動的に立ち位置を変えながら攻撃のリズムをつくった。前半終了間際には自身の左CKから食野がネットを揺らしたが、収めたボールに腕が当たっていたとして取り消し。後半は攻勢を強めた柏に押し込まれる時間が増え、GK東口が何度も好セーブを披露して失点を防いだ。
結局、宇佐美は後半28分で交代。指揮官は宇佐美を先発起用した理由を「クオリティーの高さ。ボールを引き出したり、収めたり、攻撃の活性化に寄与してくれると期待した。長い離脱のあとなので、60分をめどにと思っていたが、状態が良かったので70数分まで引っ張った」と説明した。
「全体でどう打開していくのかのアイデアを出せなかったのが崩せなかった要因」と振り返った宇佐美は「勝ちたかったのが本音だが、失点がなかったことをポジティブに捉えられると思う。もちろん悲観はしていない」ときっぱり。東口も「勝ちが一番いい結果だが、負けなかったのも大きい」と強調した。
今季の残りは3試合で依然として17位のまま。苦しい状況が続くが、指揮官は「1試合にすべてを懸ける、目の前の試合に懸けるのは変わらない。次の試合を取ることに集中する」と語気を強めた。



