大混戦のJ1残留争いで生き残るのは? 過去の歴史から紐解いてみた

史上まれに見る混戦になっているJリーグ1部(J1)の残留争いが、いよいよ佳境にさしかかってきた。残り4試合(一部チームは5試合)で12位清水から17位G大阪までの勝ち点差はわずかに3で、最下位18位の磐田にも残留の目を残す。下位2チームがJ2へ降格し、16位はJ2とのプレーオフへ回るサバイバルを生き残るのは-。過去の残留争いや残り試合のカードから推測する。

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◆14位以上からの降格は2例  過去のデータは現行の18チーム制で残留争いが繰り広げられた2005~19年を参考にした(20年は新型コロナウイルス禍を考慮して全チーム残留し、昨年は20チーム制で行われた)。16位は09~17年が自動降格、残りの年はJ2との入れ替え戦やプレーオフに回っているので、残留ラインは15位となる。

近年は最終節までもつれるイメージがあるが、残り4節の時点で13位以上のチームが降格した例はなく、14位も08年の東京V(14位→17位)と12年の神戸(14位→16位)だけだ。現在勝ち点31で14位の福岡としては心強いデータだが、15位湘南(勝ち点31)と16位京都(同30)は1試合多く試合を残しており、安全圏とは言えない。

◆90%が最終節前に降格  最終節で自動降格圏内から逆転で残留を決めたのは2008年の千葉(17位→15位)、10年の神戸(16位→15位)、12年の新潟(17位→15位)の3チームしかない。さらに言えば1試合を残した時点で17位以下にいた計30チームのうち90%の27チームが最終節を待たずして降格が決まっている。昨年も4チームのうち3チームが最終節の前に降格が決まった。残留をつかむには11月5日の最終節ではなく、10月の3、4試合で少なくとも16位以内に入ることが必須になる。

◆残留ラインは30台後半か  残り4試合で残留ラインの勝ち点は3~7点引き上げられてきた。特にハイレベルだったのが18年。残り4節で、1試合消化が少なかった15位磐田が勝ち点34。16位鳥栖が33、17位柏が33だった。鳥栖が元スペイン代表フェルナンドトーレスの活躍もあって2勝2分けで締め、勝ち点42の14位でフィニッシュ。磐田が2勝1分け2敗ながら勝ち点41の16位で入れ替え戦に回され、第31、32節の連敗が響いた柏は残り2試合で連勝しても届かなかった。

今年は15位湘南も16位京都も1試合多く残っており、残留ラインは34から40の間に収まりそう。各チームとも最低2試合はホームゲームを残しており、本拠地での勝利は欠かせないところだ。

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