G大阪 ホームでACL終幕…過密日程で消えた“らしさ” スポニチアネックス 10月22日(木)7時1分配信

G大阪は21日、ホームで広州恒大(中国)とのACL準決勝第2戦を0―0で引き分け、2戦合計1―2で敗退が決まった。過密日程に苦しむ中、個々の身体 能力で上回る13年大会王者の堅守を最後まで崩せず、後半15分から出場した日本代表FW宇佐美貴史(23)も不発。アジア王者となった08年以来の決勝 進出はならなかった。日本勢は7年連続で決勝戦に進むことができなかった。

ガンバらしい迫力ある攻撃は最後まで見られなかった。勝利が決勝への条件だった中、不発で敗退。遠藤は「最後の精度、工夫、選手の距離感、意外性が必要だった。アウェーの戦いの重要性も感じた」と振り返った。

過密日程の疲労が攻撃力や創造性を奪っていた。象徴が宇佐美のベンチスタートだ。日本代表中東遠征のW杯アジア2次予選シリア戦(8日)、親善試合イラ ン戦(13日)でプレーし、帰国直後のJ1浦和戦(17日)でも先発出場。状態が万全でないと判断した長谷川監督は「大事な時間で足が止まってしまうと 我々の武器を生かし切れないから」と後半途中からの投入を想定していた。

プラン通りに後半15分からピッチに入ったエースは後半26、39分とミドルシュートを放ちながら、持ち味の鋭い突破は見られずじまい。「しっかり決めていればと思います」と力なく漏らした。

チーム全体の攻撃にも限界が見えた。最後はパワープレーを仕掛けて力ずくでゴールをこじ開けようとする“らしくない”策に終始する。身体能力に優れた相手に単純なロングボールを放り込めばはね返されるのは必定。それでも空中戦に頼ってしまうところに疲労蓄積の影響がうかがえた。

指揮官は試合後、日程の再考をJリーグに求めたものの、視察した村井チェアマンは「打てる手は打ってきた。金銭面、人的支援、それと日程面」と胸を張っ た。一方で中国リーグは今月に2週間の中断期間があった。J1も同様の中断はあったが、G大阪は7日と11日に新潟とのナビスコ杯準決勝で消耗。9月以降 はほぼ週2試合のペースが続き、昨季のJ3冠王者は勝てば勝つほどに厳しい戦いを強いられた。

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