G大阪、8試合ぶり勝利で自動降格圏脱出 松田浩監督は就任2戦目で初勝利
◆明治安田生命J1リーグ 第27節 名古屋0―2G大阪(27日・豊田スタジアム)
G大阪は元日本代表FW鈴木武蔵(28)の移籍後初ゴールなどで名古屋に2―0と勝利し、J2自動降格圏を脱出して入れ替え戦圏の16位に浮上した。チームは6月29日の広島戦以来8試合ぶりの勝利。片野坂知宏前監督(51)の後を継いだ松田浩監督(61)にとっては、就任2試合目での初勝利となった。
長いトンネルから、やっと抜け出した。1点リードの後半42分、途中出場のFW鈴木が右足でミドルシュートを突き刺して、8試合ぶりの勝利を確実に。今夏ベルギー1部のベールスホットから加入後の初ゴール、Jリーグでは札幌時代の20年8月以来、約2年ぶりのゴールとなった鈴木は「イメージ通りでした。戦い方をチームとして意思統一できたことが大きかった」と勝利を喜んだ。
片野坂監督の解任を受け、この日が就任2試合目の松田浩監督(61)は、前監督のスタイルから大きく舵を切り、4―4―2の強固な守備から前線の個をシンプルに生かすサッカーに転換。戦い方が整理され、この日は前半3分にFWパトリックが得点、今夏加入のアラーノも2試合連続アシストと結果につながった。負傷もあり状態が上がってこなかった鈴木も復調し、“スーパーサブ”として後半のギアチェンジに貢献するなど、やっと今夏補強の効果が結果に結びついた形だ。
守備でもサイドハーフの食野らが、ハードワークで新監督のスタイルを体現し無失点。松田監督は就任初勝利に「本当にうれしかったし、ほっとしました。ただ、この次(の勝利)を保障してくれるものではない」と表情を引き締めた。自動降格圏は抜けたが、まだJ2との入れ替え戦を戦う16位。攻守に課題も多いが、目標のJ1残留に向け、光が見える1勝となった。