[MOM811]大阪学院大GK梅田陸空(4年)_流れ渡さぬPKストップ、元G大阪GKコーチのもとで研鑽
[大学サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ] [8.19 総理大臣杯1回戦 札幌大0-6大阪学院大]
立ち上がりからスピーディな攻撃で主導権を握った大阪学院大は、FW閑田隼人(2年=広島皆実高)、FW澤崎凌大(3年=徳島ユース)がゴールを決めて、試合を優位に進める。だが、前半39分に逆サイドから入れられたクロスに対するクリアでハンドの判定を取られ、PKを献上。ゲームの行方を左右するこの場面で、GK梅田陸空(4年=大阪学院大高)が好セーブで得点を許さず、相手に流れを渡さなかった。
梅田は今年3月に行われた第36回デンソーカップチャレンジサッカー福島大会に関西選抜として出場した際も、プレーオフ選抜戦でPKをストップしてチームの勝利に貢献している。そのときと同じように「蹴る前に相手の前に立ったりして、こっちの雰囲気に持ち込んで相手の自信をなくそう」とメンタル部分でもプレッシャーをかけ、「足だけ残すのは意識していた」と話す狙いが的中したセービングだった。後半はシステムを変えた札幌大がシュートを放つ展開も増えたが、「全員いい準備ができてたし、自分がキャッチして、そっからカウンターを狙ってたんで、怖くはなかった」という言葉通りにカウンターから追加点も決まり、大量得点で初戦突破となった。
大院大・實好礼忠監督は「あれでこの大会乗っていけた、というシーンになるかもしれない」と守護神のビッグプレーを称える。「今大会登録されているGKは4回生3名。誰が出てもそれぞれの特徴や強みがある。その中でいま出ている梅田は責任感持ってやっている」と評価する。梅田も「ちょっとでもホッとしてしまうと、すぐにポジションを取られるんで、全員がピリピリな状態でやってる」と引き締まった練習の中、切磋琢磨していると話す。
今季よりG大阪でも活躍した松代直樹GKコーチが指導しており、ホームタウン育ちの梅田にとって“憧れの人”に指導を受けるのは「毎日がずっと楽しい」と笑顔を見せる。「去年までは、プロになれるならどこでもいいと思っていたけど、松代さんにも少しでも上のカテゴリーに行こうといわれていて、J1を目指している」と目標を高く持ち、今大会にも臨んでいる。
實好監督が就任した当初のゲームでは大敗することもあったが、戦術が浸透し、勝利が自信になって全員が成長して、全国大会出場を勝ち取った。次は技術の高さを誇る東海学園大が相手となるが、「やることをやれば勝てる」と梅田に迷いはない。この大会で、自分自身とチームの両方を高いレベルへと引き上げていく。