MF中村仁郎がU-19代表候補を勢いづける仕掛け。アジアの戦い知るレフティーは「心切らさずに」本番へ
[8.17 練習試合 U-19日本代表候補 5-0 U-19ベトナム代表]
昨秋、アジアの戦いを経験しているレフティーが、U-19日本代表候補を勢いづけた。MF中村仁郎(G大阪)は3本目開始から出場。テクニカルなドリブルで4度5度と仕掛け、U-19ベトナム代表を押し下げて行く。
U-19日本代表候補は1本目14分に先制したが、その後追加点を奪えず。暑さもあってか2本目は仕掛けの回数や精度が低下していた。その中で中村はロストするシーンもあったが、強気の仕掛けを連発。右サイドで1人、2人とかわし、さらにゴール前へ潜り込み、左足シュートも放った。
「自分の特長のドリブルで行けばチームも乗ってくると思ったし、今日はできるだけ強引に仕掛けようと思っていました。前に仕掛けることはチームの勢いづけにもなると思う。ミスしたら入れ替わってカウンターを食らったりするんですけれども、チャレンジする方がチャレンジしないよりも後悔はないので、やろうかなと」
個で相手の守りを切り崩しながら、さらにPAでDFをかわそうとして奪われたり、強引なシュートがDFにブロックされたことは反省点。「最後のフィニッシュの部分、ゴールに絡むことが自分の仕事やと思うので、そこに絡めなかったというのが今の課題かなと思います」と認める。今季、G大阪ではJ1で先発5試合を含めて9試合出場チャンスを得ているが、結果を残すことができていない。だが、必ず課題を改善し、責任感を持ってU-19日本代表を引っ張る意気込みだ。
中村は昨秋、U-22日本代表に“飛び級”招集され、AFC U23アジアカップ予選2試合に出場。今回のU-19日本代表候補招集メンバーでは唯一アジアの戦いを経験し、ゴールも決めた。 その中村は、チームメートと協力しながらAFC U20アジアカップ予選(9月10日~18日、ラオス)へ向かうU-19日本代表の考え方や攻守をまとめ、「より一つのチームになれたら」とコメント。U23アジアカップ予選では守りを固める相手に苦戦した。だからこそ、個々の良さを伝え合って一つになり、テーマである強度の高い、どんな状況でも左右されないチームになり、その中で自分の特長を最大限発揮してチームの勝利、ゴールを目指す。
「去年の秋に年上の大会に出してもらって、その中でも難しい状況が多々あったので、これから1次予選が始まりますけれども、そこでも多分難しい状況があると思うので、心切らさず得点、チームの勝利に向かってやっていきたい」と語った。共有している目標は「世界一」。まずはアジアを突破し、今年6月のモーリスレベロトーナメント(旧トゥーロン国際大会)で痛感した世界との差を埋める。