【G大阪】食野亮太郎が移籍後初ゴールも…後半ロスタイム10人京都にPK献上で痛すぎるドロー

<明治安田生命J1:G大阪1-1京都>◇第23節◇30日◇吹田

3年ぶりにガンバ大阪に復帰したFW食野亮太郎(24)が、移籍後初先発で初ゴールを挙げた。後半12分、ゴール前の混戦で相手GKがこぼしたボールを体ごと押し込んだ。チームは貴重な先制弾を守り切れず、後半ロスタイムに10人の京都にPKを献上。“京阪ダービー”は1-1の引き分けに終わった。7月は2分け3敗の未勝利で暫定15位。試練の夏が続く。C大阪は2-0で福岡に勝ち、ACL圏の3位柏に勝ち点1差の4位に浮上した。

【写真】先制ゴールを決め、チームエンブレムを指さす食野

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G大阪にとって唯一の光だった。後半12分、MF石毛がゴール前へ滑り込みながらボールを押し込もうとする。相手はGKとDF2人の大混戦。ゴールラインまでは約50センチ。そこへ、走り込んできた食野が右足でねじ込んだ。まるでラグビーのラックのような得点だ。華麗さとはほど遠い。ただ、低迷するチームには、こんな得点も必要だった。

「どんな形であれ、ゴールが生まれたのは良かったです。でも勝っていないですからね。1試合で2点、3点取れる選手にならないといけない」

19年8月にマンチェスターCへ完全移籍し、期限付きで欧州の3クラブを渡り歩いた。16日C大阪戦は途中出場。この日が復帰後初先発だった。同じく今夏に加入したFW鈴木武蔵がメンバー外。片野坂監督は「武蔵は使いたかった」と言いながら「状態が良くなかった」と説明。緊急事態の中で食野が結果を残した。

ただ、チームは後半ロスタイム7分に悪夢を見た。10人の京都にDFの裏を突かれてPKを献上。痛すぎるドローで、7月は2分け3敗。同じく7月未勝利だった12年はJ2降格し、18年は残留争いに巻き込まれながら9月から9連勝して生き残った経緯がある。DF昌子は「もったいない。反省するしかない」。片野坂監督は「責任を感じる。勝ち点を失う試合が続いている。断ち切らないとズルズルいってしまう」と危機感を募らせる。

暫定15位も、31日の清水の結果次第では再び降格圏に沈む可能性がある。6月から遠ざかっている勝利が欲しい。

◆食野亮太郎(めしの・りょうたろう)1998年(平10)6月18日、大阪・泉佐野市生まれ。中学からG大阪下部組織に在籍し、17年トップ昇格。19年夏にマンチェスターCに完全移籍。19年にハーツ(スコットランド)、20年にリオアベ、21年にエストリル(いずれもポルトガル)に期限付き移籍。今年7月にG大阪に完全移籍で復帰。弟・壮磨(現京産大)も元G大阪U-23でJ3に出場。171センチ、68キロ。

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