【パリSG|G大阪戦の採点&寸評】ネイマールとメッシでMOMは悩むが…6ゴールに可変システム試行と実り多き日本最終戦に

メッシとネイマールの黄金コンビが違いに

[パリSGジャパンツアー最終戦]パリ・サンジェルマン 6-2 ガンバ大阪/7月25日/パナソニックスタジアム吹田

【パリSG総評】

浦和戦から中1日という超強行日程ながら、序盤からボールを支配してガンバ大阪を圧倒しての大量6ゴール。しかも「MNMトリオ」が揃ってゴールと、ジャパンツアー最終戦は大円団となった。2失点したとはいえ、ネガティブ・トランジション(攻→守の切り替え)も強度が高かった。可変式のシステムを試し、フィールドプレーヤーの全員を交代させてテストするなど、プレシーズンマッチらしい試合に。

【個人採点・寸評】

GK

99 ジャンルイジ・ドンナルンマ 5.5

34分の失点シーンは1本目のシュートをビッグセーブしたもののこぼれ球を押し込まれ、70分はほぼノーチャンスと、セーブ自体は悪くなかった。ただ、相変わらず足下のテクニックが不安定だったのがマイナス。

DF

2 アシュラフ・ハキミ 6(72分OUT)

右サイドを積極的に駆け上がり、ハーフスペースへの侵入も。26分のビッグチャンスはしっかり決めたかった。守備でも持ち前のスピードを何度か活かす。

3 プレスネル・キンペンベ 6(72分OUT)

対人で持ち前の強さを見せ、積極的に攻め上がるメンデスの背後もしっかりスライドしてカバー。ビルドアップも安定していた。

4 セルヒオ・ラモス 6(72分OUT)

1失点目でやや対応が遅れたものの、全般的には内に絞る動きが絶妙で、鈴木や食野に仕事をさせなかった。ヘディングの強さも相変わらずだ。

5 マルキーニョス 7(72分OUT)

3CBの軸として最終ラインを統率し、クロスを跳ね返せば、的確なパスカットも。攻撃の局面では中盤まで上がってパスコースを作るなど、ガルティエ流スタイルでもキーマンになりそうだ。

25 ヌーノ・メンデス 7(61分OUT) パワー&スピードで対面の小野瀬を圧倒する。裏抜けから左足で豪快に蹴り込んだ37分の一撃は、まさにワールドクラスのゴールだった。

MF

6 マルコ・ヴェッラッティ 6.5(61分OUT)

前後左右から上手くボールを引き出し、柔軟なキープとパスで攻撃をリード。浦和戦と比べて明らかにコンディションが上がっており、新政権でも欠かせない司令塔となるか。

17 ヴィチーニャ 6.5(72分OUT)

ヴェッラッティと連携しながら組み立てを円滑にし、浮き球のスルーパスで3点目をアシスト。粘り強い守備も印象的だ。今夏の新戦力はジャパンツアー中に着実にチームにフィットしてきた。

FW

MAN OF THE MATCH

10 ネイマール 7.5(72分OUT)

序盤に二度の決定機を逸したものの、お得意のシミュレーション気味で得たPKを32分にきっちり決める。これで完全に波に乗り、39分にメッシのゴールをアシストとし、60分にはそのメッシのスルーパスから1対1を制してゴール。過去2試合はやや精彩を欠いたがツアー最終戦で活躍するあたり、流石の千両役者だ。

19 パブロ・サラビア 6.5(61分OUT)

オフ・ザ・ボールの動きを繰り返し、28分にはこぼれ球を押し込んで先制ゴール。メッシとネイマールの分まで守備タスクを引き受けるなど、黒子として素晴らしい働きだった。

30 リオネル・メッシ 7(72分OUT)

序盤から積極的にシュートを放ち、ネイマールとの黄金コンビで1ゴール・1アシスト。トップ下を起点に右寄りや中盤にも顔を出す前線のフリーマンで、守備の局面では1人だけ攻め残るなどやはり特権が。

エムバペは随所で異次元のスピードを披露

途中出場

MF

8 レアンドロ・パレデス 5.5(61分IN)

パスミスが多く、試合終了間際のお洒落なアウトサイドシュートも枠外。やはりヴェッラッティに見劣りする。

FW

7キリアン・エムバペ 7(61分IN)

大きな歓声を受けて登場。随所で異次元のスピードを披露し、86分にはドリブル突破からPKを獲得。自らきっちり決めた。

DF

14 ファン・ベルナト 5.5(61分IN)

メンデスに代わって左WBに入ったが躍動感を欠く。70分には柳澤に裏を取られ、アシストを許した。

DF

24 ティロ・ケーラー 6(72分IN)

右CBに入って、敵FWを跳ね返す。裏を取られても即座に追いつくスピードを見せた。

MF

28 ジュニオール・ディナ・エビンベ 5.5(72分IN)

3試合連続で右WBを任されたが、本質的には中央の選手で攻守ともにポジショニングが曖昧。ハキミの控えには加入内定が報じられるムキエレ(RBライプツィヒ)が担うか。

FW

9 マウロ・イカルディ 5(72分IN)

存在感がほぼなし。クロスを頭で押し込む形が十八番の典型的なフィニッシャーで、細かいコンビネーションで攻める現チームとは相性が明らかに悪い。

FW

29 アルノー・カリムエンド 6(72分IN)

ほとんどボールに絡めずにいたものの、試合終了間際に右サイドを独力でこじ開けて観衆を沸かせる。

MF

15 ダニーロ・ペレイラ 6(72分IN)

3バックの中央で、的確なカバーリングを披露。本来はセントラルMFだが、新シーズンはこの位置が主戦場か。

MF

27 イドリサ・ゲイエ 6(72分IN)

パワーとスタミナを武器にフィルター機能を果たす。同格以上の試合では重宝されそうだ。

DF

22 アブドゥ・ディアロ 6(72分IN)

キンペンベに代わって左CBに入り無難なプレー。今夏退団も囁かれるが、はたして……。

監督

フリストフ・ガルティエ 7

攻撃時は2−4−1−3に近い配置になる可変式のシステムを試しながら、守備ではネガティブ・トランジションの強度を保たせた。このガンバ戦を含め、今ツアーは新監督の色が随所で見られた印象だ。

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