ネイマール、メッシ、エムバペ…超人たちが残した意義とは…担当記者が「見た」
◆親善試合 パリSG6―2G大阪(25日、パナスタ)
サッカーフランス1部・パリSGはG大阪に6―2と勝利し、日本ツアーを締めくくった。アルゼンチン代表FWメッシ(34)、ブラジル代表FWネイマール(30)、フランス代表FWエムバペ(23)らが得点を重ね、ベストメンバー11人の推定年俸は300億円以上とみられるスター軍団の力を誇示。6日間で3試合の超過密日程でも、随所にワールドクラスの技を見せたパリSGの日本ツアー最終戦を、金川誉記者が「見た」。
3万8251人が詰めかけた会場で、ショータイムが繰り広げられた。パリSGのゴールラッシュにパナソニックスタジアム最多の観客が沸きに沸いた。メッシらが次々とネットを揺らすと、失点を恐れない積極姿勢で臨んだG大阪も2点を返した。後半16分からはフランス代表FWエムバペも途中出場し、前線はメッシ、ネイマール、エムバペの“MNM”に。ベストメンバー11人の推定年俸は、総額300億円超となる選手たちのプレーに、スタジアムには満足感が漂った。
川崎、浦和戦を含めた3試合全てで一般チケットは完売。3000万円のNFTチケット(デジタル上で所有を証明できるチケット)は売れなかったが、1000万円のチケットは計3組が売れたという。Jリーグではコロナ禍での無観客試合を経て、スタジアムに観客が戻らない、という苦悩もクラブ関係者からは聞く。しかしスター選手を見たい、というライト層のファンは、十分に存在することが証明された。
シーズン前に過密日程を戦ったパリSGのコンディションは、万全ではなかった。それでも前半39分、ネイマールとメッシだけでG大阪DFが渋滞するペナルティーエリアを攻略。最後はネイマールのパスをメッシが押し込んだ。密集の中でも落ちないプレー精度は世界最高峰。「日本人はテクニックがある」と言われる時代になって久しいが、プレッシャーを受けた中での技術には、背中が見えないほどの差があった。
フランスでプレーした時代にも、パリSGと対戦経験がある元日本代表DF昌子は「ここで感じた刺激を、次につなげていくしかない。ただの経験で終わらせちゃいけない」と語った。選手たちも、ファンも感じたであろう大きな差が、“全員、超人”と銘打たれたこのツアーが日本に残した意義にもなった。



