大成功の「GAMBA SONIC」、客足復調の足掛かりになるか
【NO BALL、NO LIFE】
「勝ち点3は決まったんじゃないの!」
試合の半分が終わった午後8時過ぎのハーフタイム。パナソニックスタジアム吹田にその声が響くと、スタジアム中が大きな拍手に包まれた。18日のG大阪-横浜FMでは、サッカーと音楽のコラボイベント「GAMBA SONIC」が開催された。第1回の演者に選ばれたのはDef Tech。圧巻のパフォーマンスで盛り上げた。
選手の入場時には、今季の入場曲である「Bolero」を披露。スタジアムDJの言葉を織り交ぜ、演奏を聞きながら選手たちが入場した。ハーフタイムにはヒット曲「My Way」を歌い、メンバーのMicroとShenはホームのサポーターが集う観客席前まで移動して熱唱。最後に冒頭の掛け声で曲を締め、見事に熱狂を生み出した。
イベントを担当した顧客創造部の奥永憲治さんは「第1回が大成功になって、次回のハードルが上がった」とうれしい悩みを語った。奥永さんによるとハーフタイムの演奏は当初、センターサークルで完結する予定だった。しかし、1曲目を終えたDef Techからより会場を盛り上げる方法として、サポーターの近くで歌う話が上がったという。後半のピッチに向かう選手からも、その迫力に感嘆する声が聞かれたそうだ。
この試合の観客数は19039人。今季の主催試合では2番目に多い数字だが、総収容人数の約半分ほどにとどまった。無観客や人数制限を強いられた新型コロナウイルスの影響は依然として甚大。15位と浮上に苦しむチーム事情もある。奥永さんは「新しく来られる方とコアな方、両方の足が遠のいてしまった状況。その両方にアプローチすることを考えないといけない」と今後を見据えている。
試合が行われた18日には、7月16日に行われるC大阪との大阪ダービーのチケット販売が始まった。さらに8月14日の清水戦(パナスタ)では、今回で5回目を迎える「GAMBA EXPO」の開催も決定。アパレルブランドとコラボしたデザイン性の高いユニフォームに注目が集まっている。ジャンルを超えたイベントが、再び満員のスタジアムを取り戻す呼び水になることを期待している。