鎌田大地 インサイドハーフ「できる」 不慣れポジションも適応に意欲
サッカーのW杯カタール大会(11月開幕)に臨む日本代表は30日、ブラジル代表などと対戦する6月の国際親善試合4試合に向けて千葉市内で合宿を開始し、主将の吉田麻也(33)=サンプドリア=らが2時間近く汗を流した。昨年11月以来の代表復帰となった鎌田大地(25)=アイントラハト・フランクフルト=がオンライン取材に応じ、中盤の前寄りに2人が並ぶインサイドハーフでのプレーについて「できるポジション」と自信を示し、定位置奪取へ意欲をみなぎらせた。
戴冠を手土産に代表へ復帰した。全13試合で5得点を挙げ、欧州リーグ制覇に貢献。リーグ戦でも32試合で4得点3アシストを記録し「『終わり良ければ全て良し』ではないが、全てが良くなったのかな」と振り返った。
欧州での充実の一方、代表では不遇が続いた。昨年11月の最終予選を最後に招集リストから名前が消えた。所属先に集中し、課題だった守備意識も高めて戻ってきた。「ここからどの選手にもチャンスがある」と生き残りへ意欲を見せた。
日本代表の中盤は3人が逆三角形に配置される4-3-3が定着。鎌田を組み込むにはインサイドハーフでの起用が予想される。攻撃的MFのトップ下を得意とする鎌田だが、「僕自身はインサイドハーフをやりたいと言ってきた。できるポジションだと思う」と自信をみなぎらせた。
「常にいい成績を残していた。チームで常に出続けているという自信がある」と本人が自負するように、欧州でまばゆい輝きを放つ鎌田がインサイドハーフに適応すれば、日本の底上げにつながる。
Eフランクフルトのグラスナー監督からは「君が一番、自分たちの守備で大事な選手」と強い信頼を得たという。「チームでやらないといけないことをうまくやりながら、攻撃の選手なので得点に絡めたら」。次は日本代表で森保監督の信頼をつかみ取る。
◆鎌田大地(かまだ・だいち)1996年8月5日、愛媛県伊予市出身。G大阪ジュニアユースから東山高を経て15年に鳥栖入り。17年の夏にアイントラハト・フランクフルトに完全移籍した。シントトロイデン(ベルギー)への期限付き移籍を経験して19年に復帰。20-21シーズンにはリーグで5ゴール12アシスト。19年3月22日の国際親善試合・コロンビア戦で日本代表デビュー。国際Aマッチ通算16試合4得点。J2仙台に所属する鎌田大夢は実弟。180センチ、72キロ。利き足は右。