G大阪MF山本悠樹、思い出した「サッカーの楽しさ」 激戦のボランチ争いに挑む24歳
G大阪MF山本悠樹が、忘れかけていた“サッカーの楽しさ”をプレーで表現し、ポジション奪取を狙う。1日、ルヴァン杯・大分戦(2日・アウェー)に向けてオンライン取材に対応。2月23日のC大阪戦では左足で今季初ゴール、26日の浦和戦は途中出場で決勝点に絡むラストパスと得点に関与したMFは「去年よりゴール前に入っていく意識は持てている。そういうプレーをここ数年、できていなかった。そこに入っていったときに、サッカーの楽しさを思い出した」と振り返った。
今季はリーグ戦2試合はともにベンチスタートとなったが、ルヴァン杯のC大阪戦は先発。2点を追う後半14分、左サイドをDF福岡、MF福田、FW山見で崩す間にボックス内に侵入し、最後は左足で高難度のボレーを叩き込んだ。直後に交代し、チームは2―3と敗れた大阪ダービーを振り返り「ミスはありましたし、改善しないといけない点もあった。でも(ゴール時は)お客さんが喜んでいる顔をピッチから見ることができて、ここ数年感じられなかったワクワクを感じながらプレーしていました」と語った。
20年のプロ入りから2年で、リーグ戦55試合に出場。しかし昨季は守備的に戦うことが多かったチームで、攻撃的な個性を表現しきれなかった。「チームとしてやらないといけないこともあります。しかし、それをしっかりやるということにとらわれ過ぎるというか、取りつかれていたというか」と語る。
片野坂新監督の下で、チームは新たに攻守の約束事を整理し、今季に挑んでいる。相手の守備に対して、攻撃を組み立てるアイデアなどが提示されるが「相手陣地はクリエイティブな場所だと思っているので、そこで違いを出していけるように」と山本。指揮官の狙いを理解した上で、自身のアイデアを表現してゴールに絡むプレーを目指している。
リーグ戦では2試合続けて倉田、朱のコンビが起用されているボランチのポジション争いは、今後も激戦が必至。コンディション面で出遅れたがすでに全体練習には合流したというMF斉藤や、来日が遅れているブラジル人MFダワンも含め、実力者がそろう。その中で山本が違いを発揮するのは、やはり豊富なアイデアからチャンスを作り出すプレー。24歳の司令塔が、片野坂監督の古巣・大分相手の一戦でも、G大阪の攻撃をけん引する。