【J1採点&寸評】G大阪1-3鹿島|鈴木は1得点以上の存在感。パトリックは不用意な退場でチームを苦境に
G大阪――石川は3失点も及第点以上の評価
[J1第1節]G大阪1-3鹿島/2月19日/パナスタ
【チーム採点・寸評】
G大阪 5
ベストの顔ぶれでなかったのは事実だが、ビルドアップのミスで痛恨の2失点。時折良さも出たが、目指すサッカーの完成には程遠いことが明らかに。
【J1第1節PHOTO】G大阪1-3鹿島|綺世!優磨!綺世!!鹿島が3発快勝で開幕戦を制す!!
【G大阪|採点・寸評】
GK
25 石川 慧 6.5
仙台に在籍した2016年以来のJ1出場だったが、ビッグセーブ連発。至近距離からの反応は素晴らしく、大量失点を回避した。
DF
3 昌子 源 5
1失点目は自身の縦パスが奪われたことが原因。それ以前にもやや無理に前を狙いすぎた。後半は持ち直したが、古巣相手に悔しい出来。
DF
13 高尾 瑠 5(55分OUT)
右CBは宮本体制でも経験済み。序盤は積極的に高い位置にも絡んだが、周囲との連係は課題。後手を踏んだ時に対応が課題に。
DF
26 柳澤 亘 4.5(73分OUT)
左CBで起用されるのは初。2失点目は痛恨のミスから招いたもので軽率だった。右SBでもプレーしたが攻守で不完全燃焼。
DF
24 黒川圭介 5
初の開幕スタメンだったが、左サイドの攻撃は停滞。もう少し積極性が欲しかった。後半は攻め上がる場面もあった。
MF
8 小野瀬康介 5.5(82分OUT)
小野瀬らしい思い切りの良いシュートを叩き込む。石毛との崩しには狙いを感じたが、徐々に守備に回る時間が長くなった。
MF
10 倉田 秋 5
走行距離は両チーム最多。スムーズさを欠く攻撃の中継点を意識したが、効果的でなかった。後半には危ないバックパスも。
G大阪――個の力で流れを引き戻した山見
MF
6 チュ・セジョン 4.5(73分OUT)
強度の高い鹿島のプレスに手こずり、パスセンスを発揮できず。ダブルボランチである以上、もう少しバイタルをケアできないと苦しい。
MF
48 石毛秀樹 5(HT OUT)
移籍後初先発。スペースの間で受けたり、抜け出したりと狙いは良かったが、鹿島の激しさに対して、球際の弱さがあった。前半のみで交代もやむなし。
FW
39 宇佐美貴史 5
フィニッシャーとしての意識は高かったが、前線の流動的な崩しには貢献できず。決定的なシュートもなかった。
FW
18 パトリック 4
倉田のクロスを合わせた決定機のみが見せ場。イラつく場面が多く、不用意な退場劇に。やや不運ではあるが、チームを苦境に陥れた。
途中出場
FW
37 山見大登 6(HT IN)
劣勢での投入だったが、個の力で流れを引き戻した。空回りせず、倉田に好パスでチャンスを演出も。
FW
9 レアンドロ・ペレイラ 5(55分IN)
パトリック不在の前線で起点となることも求められたが、苦しい場面が多く機能せず。シュートは1本も放てず、怖さはなかった。
DF
5 三浦弦太 6(73分IN)
コンディションの問題でベンチスタート。劣勢の展開で気持ちは見せ、クロスなどに懸命に対応。大きなミスはなかった。
MF
17 奥野耕平 6(73分IN)
現状のボランチで数少ない守備ができる選手。ボールの回収力を見せ、不安定だったバイタルの状態を改善した。
MF
14 福田湧矢 ―(82分IN)
決して本職ではない右SBで起用されたが、試合に入りきれなかった印象。対人プレーでも甘さがあり、安定感はなかった。
監督
片野坂知宏 5
苦しいメンバー構成を強いられたうえに、パトリックの退場でより劣勢に。布陣を変えて反撃を図るも、流れは変えきれなかった。
鹿島――D・ピトゥカは圧倒的な存在感
[J1第1節]G大阪1-3鹿島/2月19日/パナスタ
【チーム採点・寸評】
鹿島 7
G大阪の狙いをしっかり見極め、狙い通りの形で攻め切った。1失点はしたが、守備意識も高く、見事に6年ぶりの開幕戦白星を飾る。
【鹿島|採点・寸評】
GK
1 クォン・スンテ 6.5
拮抗した時間帯にパトリックのヘディング弾をビッグセーブ。小野瀬のゴールはGKを責めるのは酷だ。前半1度バタついたが、その後は安定。
DF
32 常本佳吾 5.5(90+2分OUT)
前半はややミスが多く、不安定なプレーが目立ったが、後半は持ち直し、逆サイドへの展開など判断も良かった。
DF
20 キム・ミンテ 6
関川との呼吸が微妙な場面もあったが、なんとか凌いだ。G大阪の攻めに迫力がなかったこともあって、2失点目は許さず。
DF
5 関川郁万 6.5(HT OUT)
立ち上がり、パトリックをフリーにして決定機を許したが、その後は幅広い範囲をケアし、強さを見せた。脳震盪の疑いで、無念の途中交代に。
DF
2 安西幸輝 6.5
機を見た攻撃参加は、後半に鈴木が左ワイドにポジションを移した後により活発に。息の合った連係で左サイドを支配。
MF
14 樋口雄太 6
走行距離は両チームを通じて2位。まだD・ピトゥカとの連係に改善の余地はあるが、ハードワークできる技巧派は効いていた。
MF
21 ディエゴ・ピトゥカ 7
圧倒的存在感だった。相手のミスを見逃さず、絶妙なパスで先制点を演出。守備に軸足を置きながらも、随所でさすがのプレー。
鹿島――終始相手の脅威になった上田
MF
8 土居聖真 6(82分OUT)
決定力にやや問題はあったが、それでも2点目は土居のクレバーなプレスがもたらしたもの。攻守で効いていた。
MF
10 荒木遼太郎 6.5(90+2分OUT)
2年連続の開幕ゴールは逃したが、質の高い動きで攻撃を牽引。トップ下に移行後も判断良くプレーし、3点目では絶妙のアシスト。
MAN OF THE MATCH
FW
40 鈴木優磨 7.5(82分OUT)
前線でタメを作り出し、上田との呼吸も絶妙だった。エゴを出さずにチームプレーに徹し、1得点以上の存在感。サイドでのプレーもクレバーだった。
FW
18 上田綺世 7(82分OUT)
鈴木の存在もあって、フィニッシュに専念。1点目は日本人離れしたゴラッソだった。シュート7本を放ち、終始相手の脅威になった。
途中出場
MF
6 三竿健斗 6(HT IN)
関川に代わって、最終ラインの一角を託された。L・ペレイラに対してうまく対応し、起点になるプレーもシュートも打たせず。
MF
33 仲間隼斗 -(82分IN)
過度に何かが求められる時間帯と展開ではなかったが、アグレッシブな動きで活性化。試合にもうまく入り込んだ。
FW
19 染野唯月 -(82分IN)
投入直後の決定的なシュートは止められるも、これは相手守護神の石川を誉めるべき。空回りすることなく、攻撃を活性化。
FW
9 エヴェラウド -(82分IN)
終盤にそのゴリ押し力は相手にとって嫌な存在だった。チームが雨のようにシュートを放つ流れに乗りたがっていたが、決定機はなかった。
DF
22 広瀬陸斗 -(90+2分IN)
残り時間わずかながら、守備を安定させるべく投入。状況を冷静に見極め、投入直後にクロスも見せ、無難に試合を終わらせた。
MF
11 和泉竜司 -(90+2分IN)
アディショナルタイムの投入でボールに触る回数は少なかったが、それでもゴール前に顔を出し、シュートも放った。
監督
岩政大樹 7
2トップの人選も適切。G大阪の狙いをうまく見切り、得点につなげたが後半早々の4-2-3-1へのスイッチも見事だった。