「湘南ベルマーレは上位に行ってもおかしくない」「片野坂知宏監督がガンバ大阪で何をするかは見もの」【2022年Jリーグを大展望! 開幕直前の激論】(4)
2月18日に、Jリーグが開幕する。J1では今年も優勝、あるいは残留など、全18チームがそれぞれの目標に向かって熱い試合を繰り広げる。優勝チームが気になるのはもちろんだが、戦いぶりや個々の選手や監督と、見どころは多い。楽しみな今季のJ1について、ベテランジャーナリストの大住良之と後藤健生が激論を交わした。
■戦力を整えた湘南
――躍進が期待できる、あるいは面白そうなチームはありますか。
後藤「湘南ベルマーレは、どこまで行くかな。戦力的にも結構そろっている。FWにも、瀬川祐輔を取ったね」
大住「ベテランになった永木亮太が戻ってきたんだよね」
後藤「若い選手も育っているし、上に行ってもおかしくないよ」
大住「山口智監督は、良い監督だと思う。去年、前任の浮嶋敏さんも良くて、どうして交代するんだろうと思ったけど、後任として山口監督はうまくやっている。もしかしたら、次世代の日本の代表的な監督になっていくかもしれない人材だよね。あと、気になるのはガンバ大阪」
後藤「そうだね。もともと一昨年の準優勝チームであり、実力はあるのに、去年はコロナに苦しめられた。それに今年は片野坂知宏監督が率いるから相当上に来る、と思っていたら、また今年もキャンプ期間中にコロナの陽性反応者が出て、活動できなくなっちゃった」
■片野坂ガンバはどんな相撲を取るか?
――片野坂監督は、大分トリニータ時代のようなサッカーを再現するのでしょうか。
大住「そういうこだわり方は、しないんじゃないかな。大分でのサッカーは、ガムシャラに走って、全員で走行距離を上げて、という感じだった。ガンバでは、同じように横綱に挑むにしても、相撲の取り方が違うと思うんだよね」
後藤「大分は幕下から始まって、十両でも勝って、幕の内に上がってきたからね」
大住「大分では素晴らしい仕事をしたけど、ガンバでどういうことをするのか、見ものだよね」
後藤「戦力が整っていたら、どういうチームをつくるのか、楽しみだよね。何位になるかは分からないけど、去年よりかなり強くなるのは確実。川崎が独走するとしたら、ACL出場権獲得の争いに絡んでも、まったく不思議はない」
■注目の「5年目のミシャ」
大住「監督としてはミシャ(ミハイロ・ペトロヴィッチ監督)に注目したいね。理由は、好きだから(笑)。北海道コンサドーレ札幌を率いて5シーズン目になる。サンフレッチェ広島ではクラブが彼を抱えきれなくなり、浦和レッズでは成績不振で、ともに6シーズン目で終わっている。その前の就任5シーズン目は、結構良い成績を残しているんだよ」
後藤「札幌は、すっかり中位に定着しちゃったね」
大住「あの規模であの位置にいるのは立派なものだよ。札幌に移籍した興梠慎三にも頑張ってほしい。彼が本当に良いときのプレーをまた見たいね」