G大阪 敵地で感じた決定力と決勝への希望 アウェーゴールは貴重だった デイリースポーツ 10月4日(日)12時30分配信

アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)の日本勢最後のとりでとして、準決勝に駒を進めたG大阪。アジア4強の一角として、頂点を目指している。

9月30日の準決勝第1戦は、アウェーで広州恒大(中国)と対戦した。スコアは1‐2。割り切ってロングボールでカウンターという形が続いた。

気温は約31度。雨予報の天気はなんとか持ったが、湿度が高く、じっとしていても汗が流れ落ちる熱帯夜。高層ビルがそびえ立つ街の真ん中にあるスタジアムで4万8946人が真っ赤に揺れる光景は、異様だった。

対するはブラジル代表を率いた名将・スコラリ監督のもと、ブラジル代表級の選手を擁し、勝ち上がってきた広州恒大。ワールドクラスのFKを沈められ、 J1柏も準々決勝で敗れた相手だ。強烈なミドルシュートを含め、ほとんどが枠内へ飛んでくる。GK東口の好セーブもあり、なんとか2失点で切り抜けたが、 それ以上にピンチは多く、やられている感覚も強かった。試合後の日本代表GK東口の言葉が印象的だった。「攻撃力はさほど変わらないけど、決定力。そこに 差があった」

日本サッカーの課題とも言われる「決定力」。G大阪は、Jの中では比較的決定力にたけたチームだ。特にエースFW宇佐美の強みは、シュートが枠内へ飛ぶ 確率が格段に高いこと。そんな宇佐美が「守備に100%に近い力を使った」と振り返るのだから、勝機は薄い。「自分たちのストロングポイントが出せれば良 かったけど、そういうパワーがなかった」と悔やんだのは、スタンドから見守った長谷川監督だった。

希望はアウェーゴールを奪えたことと、準々決勝・全北戦第2戦で得た手応えか。全北戦でもアウェーはチャンスを作れないままスコアレスドローで終わったが、ホームでは3点を奪い、大逆転勝利。勝利が必須だった第2戦で勝ちきった自信は大きい。

宇佐美が「ホームでしっかり勝てればいい」と言えば、MF倉田も「勝たなあかんって試合ができる。どんどん仕掛けていける」。今季、ACL開幕戦とスルガ銀行杯を除けば、G大阪はホーム負けなし。万博では複数得点を奪う試合も多い。

予選リーグでの敗退濃厚とも言われた崖っぷちから勝ち上がってきたG大阪。底力を見せられるかが、決勝進出を決める鍵となる。

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