J1残留のG大阪、来季は片野坂知宏監督の招へい目指す パトリック、金英権に延長オファー

明治安田生命J1リーグ第35節 大分2―3G大阪(7日・昭和電ス)

G大阪はFWパトリックのハットトリックで大分に競り勝ち、J1残留を決めた。前半はポジションのミスマッチをつかれて右サイドを狙われて2失点。降格圏に沈む大分に主導権を握られた。しかし、後半は負傷から約2か月ぶりに復帰したDF昌子を投入し、4バックから3バックに変更。相手とフォーメーションを合わせることで守備のずれを修正すると、後半8分にパトリックがこの日2点目となる同点ゴール。さらに同39分、相手ハンドで得たPKをパトリックが決め、逆転勝利した。

今季は開幕直後に起こった新型コロナの集団感染もあってチーム状態が上がらず、5月に宮本恒靖前監督を解任。松波監督が就任後も、コロナによる延期試合が組み込まれた夏場の大型連戦で負傷者が続出するなど、苦しみ抜いた。松波監督は「今季、数多くの試合を経験した中で、課題を改善してきて今にある。選手たちがトライしてくれた結果、ここまできた。ただ我々が目指すポジションでは決してないので、両手を上げて喜べる状況ではない」と話した。

J1残留という最低限の目標は達成し、今後は来季に向けた動きもスタートする。クラブは来季の監督として、大分・片野坂知宏監督を最有力候補に挙げている。本格交渉はシーズン終了後となるが、特徴あるビルドアップを構築し、大分をJ3からJ1まで引き上げた手腕を高く評価している。また今季で契約が切れるFWパトリック、韓国代表DF金英権に延長のオファーを提示。パトリックは残留の見込みだが、金は韓国クラブからのオファーが届いているもようで退団の可能性もある。再び上位進出を目指し、チーム作りを進めていく。

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