一発に泣いた横浜FM、優勝ならず…してやったりのG大阪が残留に大きく前進【明治安田J1第34節】

明治安田生命J1リーグ第34節の1試合が3日に日産スタジアムで行われ、アウェイのガンバ大阪が1-0で横浜F・マリノスを下した。

引き分け以下に終わると、12ポイント差で首位を走る川崎フロンターレの結果次第で優勝の芽がなくなる2位の横浜FMは出場停止明けのマルコス・ジュニオールが先発復帰。負傷離脱が続いた天野もベンチに入り、黒星を喫した前節からのバウンスバックを狙った。

一方、浦和レッズとの天皇杯準々決勝で敗れての今節となる13位のG大阪は熾烈な残留争いからの生還に向け、もう一歩のところまで迫るなかの一戦に。三浦、昌子、キム・ヨングォンが相次いで欠場のセンターバックを菅沼と佐藤が務め、敵地での勝利を目指した。

勝つしか自力で優勝のチャンスが繋がらない横浜FMが序盤からボールの主導権を握り、ここ数試合でより堅守速攻ベースにシフトして着実に勝ち点を積むG大阪を押し込む展開に。そのなかで、優位性を見いだす前田の左サイドから攻め崩す攻撃を際立たせていく。

すると、18分には左サイドバックのティーラトンが上げたクロスをボックス右で拾った右ウィングのエウベルが右足フィニッシュ。藤春にヒットして高く浮かび上がったボールをボックス中央のレオ・セアラが右足バイシクルで合わせたが、クロスバーを叩く。

7割近いのボールポゼッションで半ば以降も攻め立て続ける横浜FMだが、G大阪も割り切って自陣で守りを固めるなかで、カウンターやセットプレーでひと刺しを狙いながら応戦。狙い通り、こう着状態に持ち込むが、43分に左脇腹を痛めた藤春が交代で退く。

自陣深くでブロックを敷いてくるG大阪からスペースを見いだそうと、幅も生かした攻撃も織り交ぜ、活路を探る横浜FMは前半アディショナルタイムにバイタルエリア中央の位置でFKのチャンス。マルコス・ジュニオールが右足で直接狙うが、枠の右に外す。

後半も両軍ともに同じ調子でスタートしたが、前半に続いて、入りから前がかった横浜FMに開始早々の47分に好機。左サイド深くのティーラトンが上げた左足クロスが逆サイドに流れると、ボックス右でフリーのエウベルにボールが渡るが、枠に飛ばせない。

そこからオープンな展開になり始めると、ここまで耐え忍ぶG大阪がしてやったりの先取点。55分、途中出場の黒川からパスを受けた山本がバイタルエリア左から右足でクロスを送ると、ニアサイドの倉田が滑りんでの右足ダイレクトでネットを揺らした。

リードを許した横浜FMはまず追いつこうと、攻撃のギアを一段上げるが、作り出したフィニッシュシーンもGK東口が冷静に処理。飲水タイム明けから仲川を送り込むと、その仲川が74分にボックス右から左足コントロールショットに持ち込むが、左に外れる。

その横浜FMは78分に杉本、小池、天野のカードを切ると、84分に最後の交代で水沼を投入。76分の段階で5枚すべてのカードを使い切り、布陣も3バックに変更して逃げ切り態勢に入るG大阪を攻め立て続けるが、再三のフィニッシュを得点に繋げられない。

87分に左CKからのクロスに杉本が頭で合わせた場面もサイドネットを揺らすにとどまった横浜FMは後半アディショナルタイムも攻めに力を注ぐが、G大阪がGK東口を中心に守り抜き、今季3度目の2連勝。勝ち点を「40」に伸ばして、残留に大きく前進した。

一発に泣いた横浜FMはこれで今季初の連敗となり、同時刻キックオフの他会場で浦和と1-1のドローに終わった川崎Fとの勝ち点差が残り4試合で「13」に拡大。横浜FMの逆転優勝が消滅し、川崎Fの連覇が決定した。

横浜F・マリノス 0-1 ガンバ大阪

【G大阪】

倉田秋(後10)

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