ガンバ大阪に欠かせぬアタッカーへ ウェリントン・シウバは前線で違いを作る
攻守に貢献度の高さは見て取れた
26日に行われた明治安田生命J1リーグ第30節で柏レイソルを2-1で降し、13位に浮上したガンバ大阪。前節まで4連敗中と苦しい時間が続いていたものの、同クラブはこの試合で6戦ぶりのリーグ戦勝利を手にしている。
しかし、この柏戦における勝利も決して楽に掴めたものではなかった。前半戦に2点を奪って早い段階でリードできたはいいものの、試合時間の多くは相手に主導権を握られる展開。よく耐えたと評価することもできるが、いくつか課題も見える試合だったと言えるだろう。
だが、もちろんポジティブな部分があったことも忘れてはいけない。なかでも、左サイドのアタッカーを任されたFWウェリントン・シウバのプレイに、今後に向けての希望を感じたファンも多いのではないだろうか。
22日の天皇杯・湘南ベルマーレ戦に続き、この柏戦で公式戦2試合連続のスタメン出場を飾ったウェリントン・シウバ。この試合では多くの時間で柏に攻め込まれたG大阪だが、カウンターへと転じた際にこのブラジル人FWが見せたプレイのひとつひとつは非常に興味深かった。なかでもインパクトがあったのは53分のシーンで、同選手は左サイドで下がりながらボールを受けに行ったのだが、藤春廣輝からの縦パスが入った瞬間にそれをスルーして反転。一気に裏のペースへと抜け出し、釣り出された柏DFエメルソン・サントスの逆を突く形でチャンスを演出した。得点にこそ繋がりはしなかったものの、彼が常に豊富なアイデアを持っていることは見て取れるシーンだったと言っていい。
加えて、この試合におけるウェリントン・シウバは守備でも印象的。味方のピンチを察知すると同時に繰り出す全力スプリントは間違いなくチームを助けていたと言ってよく、その献身性には目を見張るものがあった。攻撃だけでなく、守備にも奔走できる点は彼の株をさらに上げたはずだ。
柏戦で頼もしい姿を見せてくれたウェリントン・シウバ。残り8試合で降格圏とは7ポイント差という予断を許さない状況が続くG大阪だが、そんななかで浮沈のカギを握ってくるのはこの男か。かつてブラジル世代別代表にも選ばれてたアタッカーの大活躍には期待したいところだ。