乾貴士の復帰戦でC大阪4発「ダービー」公式戦過去最多の得点差で4強

<YBCルヴァン杯:G大阪0-4C大阪>◇準々決勝◇5日◇パナスタ

セレッソ大阪が元日本代表MF乾貴士(33)の復帰戦を歴史的大勝で飾った。

ガンバ大阪との第2戦は敵地で4-0と圧倒。大阪ダービーの公式戦でC大阪は過去最多得点差を記録し、後半途中から初出場した乾の復帰戦を祝った。第1戦を落としたが2戦合計4-1で逆転突破し、優勝した17年以来の4強入り。2度目の戴冠を目指して準決勝(10月6、10日)は浦和と激突し、もう1カードは前回王者東京と名古屋の対戦になった。

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C大阪が歴史に残る大勝でベスト4へ進んだ。90分間で逆転突破を決める条件は2得点以上の勝利だけだったが、大阪ダービー史上でC大阪の最多得点差となる4発&完封劇。就任から公式戦わずか3試合目の小菊監督は「計画通り、守備から自分たちのサッカーを貫いてくれたのが勝因」と振り返った。

強固な守備ブロックをベースに、球際で競り負けずに相手の背後を強襲していく。成績不振で更迭となったレビークルピ前監督よりは、昨季4位に躍進させたロティーナ元監督のサッカーを進化させた形だ。

そこにスペインから約10年ぶりに復帰した乾が後半21分、初登場。左の2列目でドリブルや鮮やかなパス交換。シュート2本も放ち、指揮官は「質の高さを見せてくれた」と評価した。

前半24分には21歳のFW山田が先制点を挙げた。2点目にも絡んだ下部組織出身の4年目は「早い時間帯に決められた。ダービーで取れたのは価値がある」と、C大阪での公式戦初得点を喜んだ。前監督時代は出場機会に恵まれず、コーチだった小菊監督が居残り練習で鍛え上げていた。

主将MF清武が右足首負傷で長期離脱が決まったが、FW大久保や乾らベテランに加え、この日活躍した若手の山田ら小菊チルドレンも台頭してきた。守護神キム・ジンヒョンは「小菊監督のサッカーが、試合でしっかり表現できた」と胸を張る。現在12位のJ1リーグでは非現実的だが、ルヴァン杯、天皇杯、ACLではタイトル獲得も夢ではない。

◆大阪ダービーでの得点差 J1、天皇杯、ルヴァン杯、ACLを合わせた公式戦で、C大阪はこの日の4-0が最多得点差に。過去は99年9月11日のJ1で4-1が最多。一方のG大阪は04年10月2日にJ1で7-1を記録している。

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