G大阪、3試合連続無失点も決め手に欠きドロー…FW宇佐美貴史「後ろに重たい感じが…」
◆明治安田生命J1リーグ第25節 G大阪0―0F東京(21日・パナスタ)
G大阪は3試合連続の無失点と守備面では安定感を見せたが、攻撃面で決め手を欠き、スコアレスドローで13位に後退した。FWディエゴ・オリベイラら強力なブラジル人トリオを擁するF東京の攻撃を、DF昌子ら3バックを中心に完封。昌子は「(F東京のブラジル人トリオは)あうんの呼吸を持っている中で、カウンターには気を使いました。いろんな選手に声をかけて、対応はできていた」と守備への手応えを語った。
一方で攻撃陣は決め手を欠いた。前線は1トップのFWレアンドロ・ペレイラ、2シャドーの宇佐美、矢島を中心にゴールに迫ったが、決定機と呼べる場面は、前半29分にハイプレスから矢島のクロスを宇佐美が合わせた場面など数回。宇佐美が「後ろに人が多くて、重たい感じがある。もっと前に前に、人数が絡んできて、というサッカーができれば」と語ったように、右ウイングバックのMF小野瀬もF東京MFアダイウトンの対応に追われて守備の時間が長くなり、深い位置からのクロスが減るなど攻撃のバリエーションは乏しかった。
後半25分には、前節の清水戦でプロ初ゴールを挙げた特別指定の関学大FW山見を投入。山見は後半44分、ハーフウェーラインからドリブルで運んでシュートを放つなど、前への推進力をみせた。松波監督は「DFの背後に行く動きとスピードが停滞した時間だったので、山見を入れて相手のDFラインを下げる狙いでした。アグレッシブにプレーしてくれた。しかしF東京さんも対応し、良さは消された部分もある。日本代表クラスの森重選手に対して、かわしてシュートまで行けるようになれば、J1で活躍できる選手になる」と評した。15連戦の11戦目を終え、シーズンも後半戦に突入。上位進出を目指すためには、守備の安定と攻撃への比重という課題に、取り組む必要がありそうだ。