【J1採点&寸評】徳島2-1G大阪|9試合ぶり先発で最高のパフォーマンス! 西谷を文句なしのMOMに!
徳島――後半戦最高のスタートを切る!
[J1リーグ23節] 徳島2-1G大阪/8月9日(月)/鳴門・大塚スポーツパーク ポカリスエットスタジアム
【チーム採点・寸評】
徳島 6.5
休養十分の反面、試合感が薄れていることが懸念されていたが、多くの選手の動きはキレキレだった。攻守のバランスも良く、注目の西谷も絶好調で、残留の危機を迎えている徳島を勝利に導いた。後半戦最高のスタートを切った。
【徳島|採点・寸評】
GK
31 長谷川徹 7
今季初スタメン。39分、チュ・セジョンのFKに頭で合わせたL・ペレイラのシュートを横っ飛びで防ぐなど、好セーブを連発した。後半終了間際にカウンターから失点したが、それも払しょくする活躍を見せ、勝利に大きく貢献した。
DF
4 ジエゴ 6.5
自陣での空中戦を幾度となく制し、持ち場の左サイドも集中して堅守した。攻撃面では、前線への縦パスが冴え、起点となった。
3 ドゥシャン 6
G大阪の縦へのロングパスに対するポジショニングが良く、裏を取られる場面が少なかった。FKなどでは、高さを生かした攻撃参加も多く見られた。
14 カカ 6
終始、最終ラインを安定させていた。セットプレーの流れから、敵陣深くでドリブルで仕掛け、シュートも見せた。
MF
15 岸本武流 6.5
早い時間にイエローカードを受けて、次節出場停止となってしまう。前半アディショナルタイムには、西谷の今季初ゴールをアシストした。
23 鈴木徳真 6(82分OUT)
セカンドボールへの対応が早く、危機を未然に防いでいた。岩尾との連係も良く、好機と見れば敵陣深くまで切り込んで効果的なラストパスを出していた。
8 岩尾 憲 6.5
29分、敵陣左サイド45度からのFKを、ニアサイドに走り込んだ宮代の頭に合わせて先制ゴールをアシスト。精度の高いキックを見せた。
45 杉森考起 6.5(82分OUT)
キレキレの西谷とともに、前線でのプレーが多かった。ゴールを決めるには至らなかったが、西谷との連係でゴールが生まれる日も遠くないだろう。
徳島――決勝点の西谷に最高評価!
MF MAN OF THE MATCH
24 西谷和希 7.5 (89分OUT)
前半終了間際、G大阪守備陣を完全に崩しきったところでの岸本のクロスに、ダイレクトボレーで合わせてネットを揺らした。9試合ぶりのスタメン起用に最高の結果で応えてみせた西谷は、89分に途中交代するまで、G大阪の守備陣を翻弄し続けた。この試合のMOMは彼しかいない。
FW
10 渡井理己 6.5(69分OUT)
得意のドリブル突破や、宮代とのコンビネーションでフィニッシュまで持っていくなど、G大阪ゴールに何度も迫った。
11 宮代大聖 7(69分OUT)
ゴールへの意識が高く、フィニッシュまで行く場面が多かった。29分に難しいヘディングシュートを決め、待望の先制点を挙げた。
交代出場
MF
7 小西雄大 6(69分IN)
G大阪アカデミーで育った地元徳島出身の小西。トップ下のポジションに入り、追加点を狙うべく、積極的にパスを出していた。
FW
19 垣田裕暉 6.5(69分IN)
前線での懸命な守備で、存在感を見せた。83分、ハーフライン付近でボールを奪ったあと、飛び出していたGK東口を見てロングシュートを放つなど、らしいプレーが多く見られた。
MF
13 藤田譲瑠チマ ―(82分IN)
良いリズム、良い流れを変える事なく中盤を統率した。終了間際には惜しいシュートも放った。
DF
22 藤田征也 ―(82分IN)
相手が攻勢に転じた時間帯で投入。流れを変えることは出来なかったが、右サイドを安定させた。
FW
39 西野太陽 ―(89分IN)
90+3分、垣田、岸本、藤田らで右サイドを崩し切り、岸本が上げたクロスにダイビングヘッド。東口にキャッチされるが、貪欲にゴールを狙う姿勢は、今後に期待できる。
監督
ダニエル・ポヤトス 6.5
9試合ぶりスタメンの西谷の起用が当たった。クリスティアン・バトッキオの退団と河田篤秀の移籍により、戦力不足が懸念されたが、ここにきてようやく指揮官の戦術が浸透してきたようだ。後半、システム変更で攻勢に出てきたG大阪に対し、すぐさま垣田と小西を投入したあたりも采配が的中。徳島を率いて初めてのホームゲーム白星は、監督にとっても忘れられない一勝となっただろう。
G大阪――終了間際に1点を返すも一歩及ばず
【チーム採点・寸評】
G大阪 5.5
真夏の15連戦のうえ、ポイントゲッターを怪我で欠いたことは気の毒としか言えない。ポゼッション率は徳島のお株を奪う56パーセントだったが、持たされていた感が否めない。宇佐美投入からはリズムも良くなり、後半アディショナルタイムに一点を奪うが、あと一歩及ばず。J1残留争いはまだまだ続きそうだ。
【G大阪|採点・寸評】
GK
1 東口順昭 5.5
1失点目はセットプレー、2失点目は完全に崩されて決められた。頼れる守護神も、これを防ぐのは難しい。
DF
8 小野瀬康介 6
59分、敵陣のペナルティエリア付近で宇佐美からパスを受けてシュートを放つが、わずかにクロスバーの上をかすめた。
5 三浦弦太 5
右サイドをドリブル突破しようとする渡井を止めるためにイエローカード(累積2枚目)をもらってしまい、先制点を奪われるFKを与えてしまった。
3 昌子 源 5.5
ロングボールへの対処、1対1の強さは誰もが知るところ。だが、流石の昌子も連戦の疲れは隠しきれない様子だった。
19 キム・ヨングォン 5.5
60分、ハーフライン付近からドリブルで抜け出した渡井をファウル覚悟で止めた。抜けられていれば失点の危機だったが、このプレーでイエローカードをもらってしまった。
MF
6 チュ・セジョン 5.5(HT OUT)
39分、右45度から高精度FKをL・ペレイラの頭に合わせるが、長谷川のスーパーセーブに阻止される。
10 倉田 秋 6(84分OUT)
16分、相手ゴール正面からスペースを見つけてドリブルで切り込み、強烈なミドルシュートを放つ。しかし、長谷川の好セーブに防がれた。
17 奥野耕平 5.5 (HT OUT)
広い範囲をカバーして動き回るが、徳島のコンパクトなプレスに苦戦し、好機を作れなかった。
G大阪――宇佐美の投入が流れを変える
MF
21 矢島慎也 5(71分OUT)
敵陣での一美とのパス交換がうまくいかず、徳島にインターセプトされる場面が多く見られた。
FW
9 レアンドロ・ペレイラ 6
39分、チュ・セジョンのFKに合わせ、コースを突いたジャストミートのヘディングシュートを放つ。しかし相手GKのファインセーブに阻まれた。
20 一美和成 5.5(57分OUT)
L・ペレイラとともに、前線で孤立する場面が多く、ほとんど仕事をさせてもらえなかった。
交代出場
MF
29 山本悠樹 5(HT IN)
ボランチの位置に入るが、パスミスやパスカットされる場面が多くあった。
DF
4 藤春廣輝 5.5(HT IN)
左サイドの敵陣深くから放つクロス精度はやはり一級品。存在感を見せたが、得点には繋がらなかった。
MF
39 宇佐美貴史 6.5(57分IN)
積極的に前線での守備をこなし、少しずつ流れを引き寄せた。決定的なチャンスは作れなかったが、彼の投入がG大阪の時間帯を作った。
MF
11 小野裕二 6(71分IN)
終了間際、T・アウベス投入後に攻撃的なポジションに位置を変えた。90+1分、ハーフライン付近でボールを奪い、前線のT・アウベスに絶妙のスルーパスを供給。追撃の1点をアシストした。
FW
32 チアゴ・アウベス ―(84分IN)
90+1分、小野のピンポイントスルーパスに反応。最終ラインの裏へ飛び出してダイレクトシュートを決め、移籍後初ゴールを挙げた。
監督
松波正信 5.5
連戦の疲れを考慮しなければならないのは頭が痛いところ。後半、宇佐美投入後に4バックへシステムを変えてからは攻勢を見せた。