G大阪、FW宇佐美貴史のロスタイム弾で逆転勝利 2か月ぶり得点は「やけになった結果」
◆明治安田生命J1リーグ第3節 G大阪2―1大分(27日、パナスタ)
G大阪は後半ロスタイムに奪ったFW宇佐美貴史の決勝ゴールで、大分に劇的な逆転勝利を飾った。後半15分にCKから失点。追う展開となったが、同39分に途中出場のFWレアンドロが右足で決めて同点に。さらにロスタイム、クロスをFWパトリックが頭で落とし、最後は宇佐美が右足インサイドでねじ込んで勝ち越し。15位に浮上し、J2降格圏から脱出した。
過密日程の中、後半24分からの途中出場となった宇佐美は、5月27日の徳島戦以来、約2か月ぶりのゴール。結果が出ない日々は「チャンスがないわけではなかった。ボール一個分外れたり。その中で日程的にタイトになり、体もむしばまれている感覚はありましたけど、試行錯誤を繰り返しながら。ボール一個分のズレがゴールになるように繰り返してきました」。軸足の位置を微調整するなど、感覚のずれを修正してきた。
それでもロスタイムのチャンスには「決まらんかも」という思いがよぎったという。「打っても打ってもボール一個分入らないシーンが多かったので。やけになってもうええわ、と思ったのも事実ありました。得点から逃げることはしたくなかったですけど、とらな、とらな、と思っても入らなかったので。やけになった結果、逆にいいシュートが飛んで行ったのかなと思います」と、開き直りが生んだ決勝ゴールを振り返った。
試合後には涙をぬぐうようなしぐさもみせた宇佐美だが「泣いてないです。(スポンサーの)ロート(製薬)さんの目薬です」と照れ隠し。3月に起こった新型コロナのクラスターにより、延期となった6試合が五輪期間中に組み込まれ、この試合が15連戦の4試合目。ハードな過密日程の中でつかんだ勝利の喜びをかみしめていた。