ミスターガンバが再建に乗り出す 9年ぶり復帰の松波監督が所信表明「視野が広がったかな」

宮本前監督の解任を受けて新しくG大阪の指揮官に就任した松波正信監督(46)が15日、所信表明した。あす16日の浦和戦(パナスタ)を前に、オンライン取材に応じた。

「シンプルにゴールへ向かう。シンプルにボールを奪う。選手には意識というか、思考の変化を伝えた。色んな原因を探らないといけないが、まずピッチで強みを出していこうと伝えた。勝負どころ、どうやってゴールに向かうのかを提示するだけでやれる選手もいる。どういうアクションが生まれてくるか見てみたい」。リーグ10試合3得点のゴール欠乏症解消へ向けて“simple is best”を強調した。

前体制では強化アカデミー部長として支える立場だった。監督就任を打診された際は「心境は複雑だった。私も責任を感じている」と苦しい胸の内を明かす。だが「ガンバのために…自分ができることを100%やるだけ」と12年シーズン以来9年ぶりの監督就任を受諾。14日から練習指導に当たり、この日は高い強度で攻守の確認を行った模様だ。

12年シーズンは途中から指揮を執ったが最終的にクラブ史上初のJ2降格。だが「あの当時を振り返ることもあるけど、そうじゃなくて、現状のチームや自分と照らし合わせながらチャレンジしていけるんじゃないかと思う」と口にし「当時はそこだけに集中してしまった。色んな立場の仕事をして、そういう意味では視野が広がったかなと思う。そのことだけに集中するのではなく、色んなバランスで見られるようになっている」。あくまで後任監督が正式決定するまでの暫定的立場だが、苦い記憶を乗り越える自信も見せた。

「コンディションやパフォーマンスも加味しないといけないけど、自分の中でのベストチョイスはしようと思っている」。まずは浦和戦。今季2勝目に導き、停滞するチームの雰囲気を一変させる。

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