宮本恒靖、電撃解任!(1)関係者が明かす「壁を向いて完全無視事件」のコミュニケーション難
低迷するガンバ大阪が決断した!
5月14日、クラブは5月13日付で宮本恒靖監督との契約を解除したと発表した。当面は松波正信強化アカデミー部長が監督を兼務し、後任監督は決定次第、発表するという。チームは現在18位と低迷。コロナでチーム活動がままならなくなったとはいえ、1勝4分5敗という成績による事実上の解任だ。
今季のガンバ大阪は、昨年の2位という好成績からさらに上の「優勝」を目指すと同時に、「攻撃的」な姿を見せるべくスカッドを編成。さらに、4-4-2から4-3-3へとシステムと戦術も変更して、攻めるチーム作りを見せようとしたが、ここまで10試合を終えてわずか3得点とJ1の20チームで飛びぬけて深刻なゴール欠乏症に陥っていた。
そんなチームを鼓舞しようとか、宮本監督が最後に指揮を執ったサンフレッチェ広島戦では、1点ビハインドで迎えた後半ロスタイムに、GK東口順昭が相手陣内でロングミドルシュートを撃つ場面もあった。
宮本監督が指揮を執ったのは2018年7月からで、レビー・クルピ監督の解任を受けての起用だった。それまでU―23監督を務めるなどクラブOBとして将来を期待されており、昨季はチームを躍進させてJリーグ優秀監督賞を受賞している。
■体をクルリと反転して壁と向き合い…
そんな“宮本ガンバ”が、なぜ今季は一転して低迷したのか。理由が一つではないことは承知のうえで、関係者が明かすのが「コミュニケーション」の問題点だ。
どんなスポーツでも、指揮官によってコミュニケーションを積極的に取るタイプとあえて壁を作って威厳を保つタイプがあり、その良し悪しは一長一短ある。結果を出している監督に絞っても、それは簡単に分けられない。
少なくとも、宮本監督は率先してコミュニケーションを取るタイプではない。ただ、「それがうまくいかない部分もあったのではないか」と、複数の関係者は話す。
たとえばある関係者は、こんなエピソードを明かす。
「同じ空間に宮本監督がいたときのことです。話しかけるべき場面だったので話しかけたところ、宮本さんは手前側に開いたドアと壁の間にある窪みに隠れてしまったんです。“あれ?”と思って、もう一度話しかけると、今度は壁に向かってクルリと体を反転。壁まで20センチくらいの場所で、壁に対面したまま、何を聞いても答えてくれなくなってしまった。まさか、選手に対して同じ対応をしているとは思いませんが、J1の監督としてどうなんだろうと思いました」
この関係者が話すように、選手とのコミュニケーションで同じことをしているとは思えないが、自分の意図を思ったとおりに伝えることは苦手だったのかもしれない。さらに、別の話も聞こえてきた。