コロナ集団感染乗り越え35日ぶりリスタート…G大阪・宮本監督「ギリギリのところにあった」

[4.3 J1第7節 広島0-0G大阪 Eスタ]

新型コロナウイルスの脅威に襲われたガンバ大阪が約1か月越しに再スタートを切った。コンディション面では大きな懸念もあったが、守備陣が激しい奮闘を見せて今季無敗の広島をシャットアウト。宮本恒靖監督は「危ないシーンをたくさん作られたが、ゴール前でしっかり守れたのはプラス」と前向きに振り返った。

G大阪では3月上旬以降、選手6人・チームスタッフ2人が新型コロナウイルスに感染。6試合の公式戦中止を強いられた。約2週間の活動停止中はチーム練習もできず、選手たちはおのおのの自宅でトレーニングを実施。再開後に急ピッチで身体作りを行い、2月27日の開幕節・神戸戦(●0-1)以来、35日ぶりの公式戦に臨んだ。

この日は序盤こそ一進一退の攻防を繰り広げたものの、後半は広島に押し込まれる展開が続くなど、コンディション面で本調子でないことは明らか。選手交代と守備陣の奮闘で今季初の勝ち点1を獲得したが、「実戦と練習の強度は全く違う」(宮本監督)中で迎えた再開初戦は、シーズン中に活動を再開させていく難しさが色濃く出た一戦となった。

「プレシーズンのキャンプでは日数をかけながら、1試合目は45分で、2試合目は60分でと積み上げていく中で90分の試合を迎える」。そう急ピッチ調整の異例さを強調した指揮官は「全員が90分やれるコンディションはギリギリのところにあったと思う。選手交代を含めて90分を乗り越えないといけなかった」とも振り返る。

その一方で「厳しい反面、われわれにはピッチに再び立てる喜びがあった」と宮本監督。「喜びや感謝の感情を込めてプレーで表現しようと言っていた。そう言ったものがゴール前で身体を張るプレーに出たと思う」と守備陣の奮闘を称えた指揮官は「怪我人も出なくて良かったと思うし、こういう試合をやっていくことによってコンディションは上がっていく」と今後への期待も語った。

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