【G大阪】米倉のロスタイムV弾でACL4強「気持ちで押し込みました」 スポーツ報知 9月17日(木)7時4分配信

◆アジア・チャンピオンズリーグ ▽準々決勝第2戦 G大阪3―2全北現代=2戦合計3―2=(16日・万博記念競技場)

G大阪が劇的な終了間際のゴールでベスト4進出を決めた。敵地での第1戦を0―0で引き分けた全北現代(韓国)をホームに迎え、2―2の後半48分に日 本代表DF米倉恒貴(27)が決勝弾。2戦合計3―2で日本勢最多のACL通算30勝目を挙げ、日本勢唯一の4強進出を果たした。08年以来2度目のアジ ア制覇を目指し、準決勝(9月30日アウェー、10月21日ホーム)では準々決勝で柏を破った広州恒大(中国)と対戦する。

誰もあきらめなかった。だからこそ劇的な勝利が生まれた。後半43分に失点し、アウェーゴール差で敗退濃厚だった後半ロスタイム。米倉は右サイドから ピッチを斜めに切り裂き、MF遠藤、DF金とつながったパスを受けた。「最後は攻めるしかなかったし、みんなの気持ちも伝わった」。体勢を崩しながら左足 で決勝ゴール。観衆9284人と決して多くなかったが、万博に今年最大の歓声が沸き上がった。

今季は日本代表に左サイドバック(SB)で初選出されたが、G大阪では右SBが本職。持ち味は攻撃力だが、準々決勝2戦はともに先発落ちした。高い得点 力を誇る全北の左MFレオナルド対策として、長谷川健太監督(49)が守備を重視したためだ。「悔しかったけど、それが現状」。それでも後半20分から出 場すると、同点にされた後は右サイドハーフにポジションを上げ、値千金弾でチームを救った。

累積警告で出場停止だった日本代表FW宇佐美の穴を全員で埋めた。代役で先発した35歳MF二川は、得意のパスで好機を演出。決勝アシストの金も途中出 場だ。決勝点に歓喜してピッチに入った長谷川監督は退席処分となり、準決勝第1戦はベンチに入れないが「選手に助けられました。終わりたくないという気持 ちを出してくれた」とほほ笑んだ。

韓国王者を気持ちでねじ伏せた。準決勝には宇佐美も戻る。Jの砦(とりで)としての意地と誇りを背負い、08年以来のアジア王者へと歩む。(金川 誉)

◆G大阪の今季のACL 1次リーグF組で広州富力(中国)に0●2、城南(韓国)に0●2、ブリラム(タイ)に1△1と最初の3戦は白星なしも、残り を3戦3勝。勝ち点10の当該対戦成績で城南を上回り、首位で突破した。決勝トーナメント1回戦はFCソウルに連勝。準々決勝では全北現代に1勝1分け と、韓国チームの前に立ちはだかっている。

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