宮本ガンバ4季目でタイトル奪還へ 補強の“目玉”はオールラウンダーの韓国代表MF【J1戦力動向・G大阪】
【今オフ動向まとめ】MF遠藤は磐田へ期限付き移籍期間延長 “目玉”は韓国代表MFの加入
Jリーグの2020年シーズンが終了し、来季に向けたチーム編成が動き始めている。すでに移籍のリリースが出始めているなか、各クラブは今オフにどのように歩みを進めていくのか。20年シーズンの成績とすでに発表されている戦力動向を踏まえながら、来季に向けた注目ポイントをポジションごとに展望していく。
ガンバ大阪は20年シーズン2位と奮闘。天皇杯は準優勝に終わったものの、来季は出場権を獲得したAFCチャンピオンズリーグ(ACL)との“並行”にも注目が集まる。2018年途中から指揮を執る宮本恒靖監督とは契約更新が発表されており、来季で4季目。世代交代にも力を入れた20年シーズンは若手の台頭も著しかった。一方で来季からU-23チームが廃止となるため、J3を主戦場としていた若手は大量に流出。リーグ優勝は三冠に輝いた2014年から、タイトル獲得は2015年の天皇杯優勝から遠ざかっており、来季は昨年の戦力をベースとしつつ、王者奪還に燃える。
■FW編
2018年途中にヴィッセル神戸から加入し、20年シーズンにJ1通算100得点を達成したFW渡邉千真が横浜FCに完全移籍。抜群の安定感とポスト役として活躍し、20年シーズンは33試合6得点とチームの勝利に大きく貢献してきただけに、ベテランFWの抜けた穴は大きい。下部組織育ちの生え抜きで松本山雅FCに期限付き移籍していた東京五輪世代FW高木彰人はザスパクサツ群馬に新天地を移す。
現時点で発表されている前線の新戦力としては、19年に京都サンガF.C.に、20年は横浜FCに期限付き移籍していた東京五輪世代FW一美和成の復帰が決定。さらに、松本山雅FCからサンフレッチェ広島への期限付き移籍が満了となったFWレアンドロ・ペレイラの獲得が濃厚で、得点力向上を狙う。
■MF編
20年シーズン途中にジュビロ磐田へ期限付き移籍した絶対的なレジェンドMF遠藤保仁の移籍期間が、来季いっぱいまで延長が決定。“ポスト遠藤”として期待されていたMF市丸瑞希は昨年から期限付き移籍していたFC琉球へ完全移籍することとなった。
来季の新戦力の“目玉”でもあるのが韓国代表MFチュ・セジョン。中盤のオールラウンダーで2018年ロシア・ワールドカップ(W杯)にも出場した30歳だ。サイドやインサイドハーフなどでの起用に期待がかかる。
■GK&DF編
20年シーズンに柏レイソルから期限付き移籍で加入していたGK 猿田遥己が横浜FCへ移籍。東京五輪世代で、昨年湘南ベルマーレで飛躍したGK谷晃生の期限付き移籍期間は来季いっぱいまで延長されることとなった。一方で、アカデミー育ちの生え抜きGK林瑞輝が期限付き移籍先のレノファ山口から復帰が決定。絶対的守護神・東口順昭のバックアッパーとしてさらなる成長が求められる。
DFはU-23を主戦場として力をつけていたDF松田陸、DF山口竜弥の移籍がそれぞれ決定。20年シーズンは強固な守備を作り上げてきただけに、現戦力を中心として来季も強化させる方針だ。