日本代表に推薦したい5人(GK/DF編)。ベストイレブンに輝いたSBの初選出、ベテランGKの代表復帰はあるか?

新型コロナウイルスの感染拡大により延期されていたFIFAワールドカップアジア2次予選は3月に再開される。およそ1年半ぶりの公式戦となるだけに、新戦力の台頭も待たれるところだ。そこで今回、フットボールチャンネル編集部は日本代表に推薦したい5人選出した。

安定感が光るベテランGK

GK:東口順昭(ガンバ大阪)

生年月日:1986年5月12日(34歳)

2020リーグ戦成績:34試合出場/42失点

20勝中16勝が1点差勝利と、接戦の中で勝ち点を積み重ねた昨季のガンバ大阪の中で、ゴールマウスを守る東口順昭が果たした役割は大きかった。初のベストイレブン選出とはならなかったが、日本人GKとしては唯一Jリーグ優秀選手賞を受賞した。

1試合平均3.3セーブはリーグ4位、ペナルティエリア外からのシュートキャッチ率66.7%はリーグ3位を記録。安定感のあるセービング技術で、宮本恒靖監督就任以来、最高成績の2位フィニッシュに大きく貢献した。

日本代表GKの陣容を見ると、ポルティモネンセで出場機会を得られていなかった権田修一が清水エスパルスに期限付き移籍で加入。ストラスブールの川島永嗣とシント=トロイデンのシュミット・ダニエルはそれぞれ所属クラブで出場機会を得ているが、東口もそこに割って入るだけのパフォーマンスを昨季は見せている。今年5月に35歳となる東口は、19年3月のキリンチャレンジカップを最後に代表から遠ざかっているが、チャンスは残されているだろう。

将来性抜群の長身GK

GK:谷晃生(湘南ベルマーレ)

生年月日:2000年11月22日(20歳)

2020リーグ戦成績:25試合出場/35失点

ジュニアユース時代からガンバ大阪でプレーする谷晃生は、弱冠16歳でJ3の舞台に立った。FIFA U-17ワールドカップでは正GKとしてU-17日本代表のベスト16進出に貢献するなど、G大阪で将来を嘱望される存在となったが、正GKを務める東口順昭の牙城は崩せなかった。

昨季は湘南ベルマーレに期限付き移籍。第6節にJ1デビューを果たすと、リーグ戦25試合に出場する飛躍のシーズンを過ごした。第27節からは3試合連続クリーンシート達成に貢献。ペナルティエリア内のシュートキャッチ率はリーグ1位で、ビッグセーブを連発してチームを何度も救った。

190cmの長身を活かしたハイボール処理は堅実で、リーチを活かしたセービング技術にも定評がある。フィードの判断に迷いが見られるのは課題に挙げられるが、キックの技術はあるだけに改善の余地はある。4日には今季も湘南ベルマーレでプレーすることを発表。東京五輪世代のメンバー候補だが、その先にはA代表としての可能性も待ち受けているに違いない。

スピード抜群のCB

DF:中谷進之介(名古屋グランパス)

生年月日:1996年3月24日(24歳)

2020リーグ戦成績:34試合出場/0得点

2018年7月に名古屋グランパスに加入以来、中谷進之介は出場停止となった試合を除けば2年半に渡ってフルタイム出場を続けている。今季はリーグ最少失点達成に大きく貢献し、相方の丸山祐市とともにJリーグ優秀選手に選ばれている。

柏レイソルのアカデミーで育った中谷は足下の技術に優れ、丸山とともに最終ラインから攻撃の組み立てに参加する。空中戦の強さは国際大会ではウィークポイントになる可能性もあるが、アジア予選を勝ち抜くうえで中谷のようなスピードのあるセンターバックはカウンター対応でも強みを発揮するだろう。

リーグ最少失点を達成した名古屋には稲垣祥と米本拓司という優れたボールハンターがいるが、日本代表にも遠藤航や橋本拳人という似たタイプのボランチがプレーしている。24歳と若いが、Jリーグでの経験は十分で、日本代表の舞台で活躍するだけの素質は持っている。

大卒1年目で日本代表選出

DF:荒木隼人(サンフレッチェ広島)

生年月日:1996年8月7日(24歳)

2020リーグ戦成績:33試合出場/1得点

サンフレッチェ広島ユース出身の荒木隼人は、関西大学を経て2019年に広島に復帰。AFCチャンピオンズリーグでアピールに成功すると、リーグ戦でも城福浩監督の信頼を掴んだ。11月には国内組のみが参加した日本代表メンバーに選出されるなど、飛躍のルーキーイヤーとなった。

2年目の今季は未曾有の過密日程の中で、欠場したのはわずか1試合のみとフル稼働。DFラインを統率する役割を担い、9月の柏レイソル戦では得点ランキングを独走するオルンガ封じに成功している。186cmの体躯を活かした空中戦の強さや、正確なフィードは武器となっていた。

日本代表のセンターバックに目を移すと、吉田麻也と冨安健洋のコンビが鉄板。植田直通や板倉滉といった欧州で研鑽を積むライバルや、渡辺剛、古賀太陽らJリーグでレギュラーを張る東京五輪世代も多いが、その間に割って入るだけの実力は持っている。

加入1年目でベストイレブン選出

DF:山根視来(川崎フロンターレ)

生年月日:1993年12月22日(27歳)

今季リーグ戦成績:31試合出場/4得点

川崎フロンターレに加入した昨季、山根視来は自身初となるベストイレブンに輝いた。右サイドバックとして31試合に出場して4得点6アシストをマーク。リーグ優勝の原動力となっている。

サイドアタッカー出身の山根は、最終ラインから持ち運ぶドリブルや積極的な攻撃参加が持ち味。湘南時代から劇的なゴールが多く、90分通して攻守に貢献できるスタミナと献身性を持つ。湘南で培われたボール奪取能力は川崎Fでも活かされ、1試合平均2.8回のタックル数はリーグ10位の数字となっている。

日本代表の右サイドバックは酒井宏樹が不動の存在で、室屋成がバックアッパーとして控えている。森保一監督は3バックをオプションとして持っているが、湘南時代に3バック、川崎で4バックを経験している山根は日本代表にも適応しやすいのではないだろうか。

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