宮本G大阪無冠もV争い土台構築、遠藤移籍で新時代

天皇杯:川崎F 1-0 G大阪>◇1日◇国立 ガンバ大阪は0-1で王者川崎Fに敗れ、5大会ぶり6度目の優勝はならなかった。

就任3年目の宮本恒靖監督(43)は、守備重視の布陣で臨んで接戦に持ち込んだが、監督として初のタイトル獲得は来季以降にお預けとなった。川崎Fは初優勝で第100回大会の天皇杯を手にし、J1リーグ戦との今季2冠を達成。賞金は優勝が1億円、準優勝は3000万円。

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J1で2位だったG大阪が、王者川崎Fに三たび挑んだ戦いは、またも跳ね返された。宮本監督は「攻撃の質を高め、球際の重さの部分とか、もう1、2段階高いものをつくり上げないと」と、今季公式戦で3戦全敗を喫した王者との距離を認めた。

今季後半戦で快進撃の要因となった4バックではなく守備重視の3バックで臨んだ。粘守を武器に接戦を制す必勝パターンに持ち込みたかったが、後半10分に先制点を献上。指揮官は「後半15、20分から勝負するプランだったが、その前に点が入ってしまった」と悔やんだ。

その後に4バックに変更し、猛攻撃をしかけたが1点は遠かった。 5季連続無冠が決まったが、優勝争いの土台となる果敢な守備網は構築できた。J1開幕戦の平均年齢が29歳だった先発は、最終節で26・6歳に若返った。

40歳MF遠藤が昨年10月にJ2磐田に移籍し、新人MF山本が台頭。遠藤が過去全9個のタイトルにかかわってきただけに、新時代の到来も予感させた。 複数得点で勝ちきりたいと公言してきた宮本監督にとって、攻撃力アップが持ち越された宿題だ。主将DF三浦も「川崎Fのように自分たちのスタイルを持っていれば強い。自分たちのサッカーを確立していかないといけない」と話す。

来季で就任4年目となる宮本監督は、今度こそタイトル獲得が求められる。4年ぶりの出場となるACLを含めて、期待値はさらに高まった。

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