倉田の絶妙ループで勝負あり! 宮本ガンバが敵地で4発快勝、かたや仙台はいまだホームで勝ち星なし
仙台はPKの絶好機を西村が活かせず…
[J1リーグ第14節]仙台 1-4 G大阪/9月5日/ユアスタ
ともに3戦勝ち星なしで迎えたベガルタ仙台とガンバ大阪の一戦は、序盤から激しく動く。
開始4分、左CKから先制点を奪ったのは仙台だ。浜崎の鋭いクロスに走り込んだA・ゲデスがドンピシャヘッドで合わせ、豪快にゴールネットを揺すった。
しかし、G大阪がここから怒涛の反攻を見せる。失点から4分後に井手口のボールカットから高速カウンターを繰り出すと、最後はこの日がJ1初スタメンとなったルーキー山本が鮮烈ミドルを仙台ゴールに突き刺した。さらに15分、今度は右CKの宇佐美のクロスから逆転弾をねじ込むのだ。三浦のヘッドはミートせずに後方へ逸れたが、これをアデミウソンがなんとか頭に当て、相手GKスウォビィクの逆を衝く抜く一撃となった。
気を取り直したG大阪は井手口、倉田、山本と守備能力の高い中盤三枚が躍動。果敢なフォアチェックで仙台の攻撃の芽を摘み、堅実なボール回しで主導権を握る。17分、30分とA・デゲスに好機を掴まれるもGK東口が攻守で凌ぎ、39分には3戦連続となるPK献上で大ピンチを迎えたものの、ふたたび西村のショットを東口が防ぎ、リードを堅持した。
仙台は後半スタートからオープン攻撃を徹底させ、その後もインテンシティーの高いサッカーで攻勢を強めていく。
50分に右サイド、柳の突破からゴール前フリーの西村がヘッドで狙うも、わずかにゴールの枠を外れてしまう。その後もアーリークロスを多用して迫力あるチームアタックを展開。守→攻の切り替えがままならなくなったG大阪を自陣に閉じ込め、完全にペースを掌握した。
だが、昌子、三浦、キム・ヨングォンの3バックにGK東口を擁するG大阪の守備中央は強固で、ゴール目前でのプレー精度も欠き、なかなかビッグチャンスにはつながらない。木山監督は66分にベテラン兵藤を投じて前線の枚数を拡充し、閉塞感の打開を図ったが……。
次の1点を奪ったのはアウェーチームだった。交代で投入されたパトリック、渡邉の2トップがアクティブに動いて劣勢を挽回。そのなかで73分、分厚い右サイドでのパス回しから、最後は倉田が狙いすましたループショットを蹴り込んだ。まさに起死回生の一撃でリードを拡げた。
85分にカウンターから井手口がダメを押したG大阪が4-1で快勝。今季ここまでホームで一度も勝てていない仙台と、アウェーで一度も負けていないG大阪。どちらも“ジンクス”を継続させる結果となった。