G大阪昌子「勝ちきらないと」割り切るも痛恨ドロー

<明治安田生命J1:鹿島1-1G大阪>◇第12節◇23日◇カシマ

ガンバ大阪にとっては痛恨ドローに終わった。後半ロスタイム、あと1分程度耐えれば、16年7月2日以来の鹿島アントラーズ戦の勝利だった。

直近は3分け3敗。丸4年ぶりの勝利が目の前だった。だが、鹿島DF内田のロングフィードからゴール前で競り負けて失点した。

宮本恒靖監督(43)は「(前半6分という)早い時間に点が取れて(追加点は)もう少し、自分たちでボールを動かして点を取りたかったが、できなかった。後半も守備が長くなって、割り切った中で試合を終わらせたかった。早く点を取ることによって(鹿島は)前に出てくる勢いがあった」と振り返った。

今季初先発のFWパトリックを起点に、前半6分にMF小野瀬が先制点を挙げた。MF倉田を経由したパスに、最後は右から詰めていた小野瀬が右足で先制点を挙げた。今季2点目の小野瀬は「(倉田)秋君のパスが(自分のところに)抜けてきそうという感覚があって、冷静にふかさずに決められてよかった。主導権を握れたらよかったが、相手も圧力かけてきた中で、ものにできなかったのは課題。(後半終了間際の)ラストで声を出していたとはいえ(完璧には)できていなかった。追加点を取れるチャンスもあった」。1点リードのまま守勢で進み、時折生まれた得点機で、追加点を奪えなかったのも響いた。

古巣鹿島との初対戦で勝利目前だったDF昌子は「(ロングボールを後方から)パトリックに当てることは本来はしたくなかったが、幸先よく点が取れて徹底した。本来やりたいサッカーではなかった。これをするなら勝ちきらないと。引き分けと勝ちで終わるのは、感情は全然違う。残念」。パスやボール保持から主導権を握るのではなく、勝負に徹したロングボールなどを多用。敵地で現実的な選択をしたが、G大阪には最後の最後で勝利をつかむ力が足りなかった。

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