G大阪パトリック今季初得点は後半ロスタイムV弾
<明治安田生命J1:G大阪2-1横浜FC>◇第9節◇8日◇パナスタ
ガンバ大阪がFWパトリック(32)の劇的弾で暫定ながら再び2位に浮上した。ホーム横浜FC戦の後半ロスタイム、途中出場のブラジル人FWが得意のヘディングで今季初得点を決め、2-1で競り勝った。下位低迷の相手に痛恨ドロー目前での勝利。新加入のDF昌子源(27)がJ1リーグ戦初出場を先発で飾るなど、6年ぶりの優勝へ役者がそろった。
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劇的白星に本拠地には歓喜の輪が広がった。ロスタイム4分が掲示された後半の事実上ラストプレー。MF井手口の左CKに、FWパトリックが頭でゴールへ突き刺した。昨年8月23日鹿島戦以来、今季8試合目での初ゴールに、ブラジル人FWは「僕たちは毎試合、決勝戦のつもりで戦っている。最後まであきらめない精神だ」。同点に追いつかれた直後、後半17分から途中出場で英雄になった。
DF昌子のJ1初出場でホーム初戦でもあった。フランス1部トゥールーズから加入後も右足首痛を再発させ、5日ルヴァン杯の敵地大分戦で公式戦デビューしたばかり。中2日ながら先発し、しかも本来は3バックの中央は日本代表の主将DF三浦の定位置だったが、三浦を右に、韓国代表DFキム・ヨングォンを左に、中央に昌子が構えた。
「(練習試合でも試していない)ぶっつけ本番だった。途中で代える考えもあったが、今日に関してはよくやってくれた」と宮本監督。昌子も「特別な感情はあったし、結果的に勝ててよかった」。常勝軍団鹿島のイメージが強かった男が、ようやくG大阪で勝利に貢献した。
故障から4試合ぶり復帰のFWアデミウソンが前半に先制点を決め、本来は完勝ムードだった。だが後半にDF藤春のクリアミスから失点し、痛恨ドローさえ覚悟していた。
「(キム、三浦らは)能力が高い選手なので、僕が生かし、生かされてプレーした。サッカーを90分やれて楽しかった」と昌子。前節、首位川崎Fに惜敗した傷はもうない。G大阪が再び優勝戦線に殴り込みをかける。