G大阪デビューDF昌子が11か月ぶり公式戦出場も「失点に絡んでしまって…」大分とドローでルヴァン杯敗退決定
[8.5 ルヴァン杯D組第2節 大分1-1G大阪 昭和電ド]
ルヴァンカップが5日、グループリーグ第2節で再開し、D組は大分トリニータとガンバ大阪が1-1で引き分けた。両チームともにグループリーグ敗退が決まった。
新型コロナウイルスの影響により、ルヴァン杯のグループリーグは1回戦総当たりに短縮。決勝トーナメント進出は各組首位と各組2位上位1チームに限られており、中断前の開幕節に敗れた両チームはこの試合で敗れれば敗退が決まるという崖っぷちに立っている中、ミッドウィークの一戦に向けて大幅にメンバーを入れ替えた。
ホームの大分はリーグ戦前節の鹿島戦(●1-4)から先発を11人全員を変更。2017年夏の加入から天皇杯1試合の出場にとどまっていたGKムン・キョンゴンがJデビューを果たした他、今季リーグ戦の出場がないMF小手川宏基も起用した。
一方のG大阪はリーグ前節の川崎F戦(●0-1)から8人を入れ替え、トゥールーズから加入のDF昌子源が負傷明けで初出場。鳥栖から移籍のGK石川慧も先発し、関西大出身ルーキーのDF黒川圭介、前橋育英高出身3年目のDF松田陸といった若い選手も名を連ねた。
立ち上がりから優勢を保ったのはG大阪。まずは前半2分、浮き球のスルーパスにFWパトリックが抜け出すと、シュートを放つと見せかけて後方にパス。これにMF井手口陽介が反応し、ダイレクトで右足シュートを放ったが、ボールはサイドネットに当たった。G大阪はその後もパトリックを中心に迫力のある攻撃を展開。それでもファウルやオフサイドでゴールには至らなかった。
一方の大分はムンを使いながらのビルドアップで持ち直すと、前半15分にはFW伊佐耕平のポストプレーからMF小塚和季が前を向き、相手ディフェンスラインのギャップを突いたFW三平和司にスルーパス。惜しくもオフサイドに終わったが、ようやく初めて攻撃の形をつくった。それでもG大阪の優位は変わらず、20分には昌子の絶妙なフィードから左サイドを黒川が突破。MF倉田秋の強烈なシュートが大分ゴールを襲った。
そして前半29分、G大阪がスコアを動かした。大分のMF佐藤和弘からMF小手川宏基への横パスを狙った井手口がペナルティエリア内に攻め上がると、寄せてきた相手の逆を突いてパトリックにプレゼントパス。パトリックはダイレクトで冷静にゴール右隅を撃ち抜いた。
ところが大分も前半35分、昌子の縦パスを奪ってカウンターを始めると、ドリブル突破を見せた伊佐がコントロールを失いながらも懸命に足を伸ばして右に流し、三平がふくらみながら前進。ペナルティエリア右からグラウンダーでのクロスを送ると、後方から駆け上がってきた小塚がワンタッチで押し込んですぐさま同点に追いついた。
G大阪はハーフタイム明け、FW宇佐美貴史に代わってMF小野瀬康介を投入。その後も一方的に主導権を握り、後半15分にはMF福田湧矢がポストに当たる惜しいシュートを放つと、18分には昌子のクサビを受けた井手口が鋭いパスを送り、小野瀬が絶好のポジションでシュートを狙った。ところがこれが大きく枠外。35分にはパトリックのヘッドが枠内を襲ったが、ここはムンのビッグセーブに阻まれ、1-1のままタイムアップを迎えた。
試合後、トゥールーズ時代の昨年9月25日以来11か月ぶりの公式戦となった昌子は「失点に絡んでしまってそれが原因で引き分けたのは反省しないといけない」と自身のパスミスに悔しい表情。良い「攻撃の始まりが僕たちからというのはサッカーがあり得ることだし、僕の一つのミスであったが、それをなくして全てのミスで攻撃につなげられるようにしたい」と述べた。