明治安田生命Jリーグは今週末、J1第7節、J2第7節、J3第6節を迎える。その中で、今節はどのような対戦カードが組まれているのか。注目試合や選手、見どころなどをピックアップした。

ヴィッセル神戸対ガンバ大阪

注目カード（明治安田生命J1リーグ）
ヴィッセル神戸対ガンバ大阪 7月26日 19:00

注目選手
FW：古橋亨梧（神戸）
DF：三浦弦太（G大阪）

26日、ヴィッセル神戸とガンバ大阪による「阪神ダービー」がノエビアスタジアム神戸で開催される。

神戸は前節、アウェイでのセレッソ大阪戦に挑み、スコアレスドロー。勝ち点1を奪うに留まった。しかし、これでリーグ戦は4試合負けなし。C大阪戦の結果により順位は9位に後退したものの、チームとしての状態は決して悪くないと言えるだろう。

ただ、得点力に関しては若干の不安が。事実、神戸は今季リーグ戦において複数得点を挙げたのは第5節の清水エスパルス戦のみとなっている。守備陣は直近4試合で3失点と比較的安定しているだけに、もったいない成績だと言えるだろう。G大阪戦では早めに先制ゴールを奪うことはもちろん、追加点を挙げて相手を突き放せるかどうかが勝利への重要なカギとなるはずだ。

一方のG大阪は前節、サンフレッチェ広島と対戦して1-0で勝利。前半に奪った三浦弦太のゴールが決勝点となった。これでG大阪はリーグ戦3連勝。順位を3位まで押し上げている。

G大阪は開幕から失点が続いていたものの、前節は無失点を達成。広島には実に20本ものシュートを浴びせられたが、それでも身体を張ったディフェンスを見せ、相手に得点を許さなかったのは今節に向けても好材料だと言えるだろう。ここまで全試合で得点を奪っている攻撃陣の勢いはそのままに、アウェイの地で再び守備陣が奮闘できるかは大きな注目ポイントとなりそうだ。

神戸の注目選手は古橋亨梧。昨年には日本代表デビューも果たしたアタッカーは、リーグ戦直近3試合で3得点を奪取中と状態は決して悪くない。チームとして過密日程による疲労の影響も懸念される中、エネルギッシュなプレーで攻撃陣を活性化させたいところである。

対するG大阪の注目選手は三浦弦太。前節の広島戦では決勝ゴールを挙げただけでなく、本業の守備面でも安定したパフォーマンスを見せるなど、勝利の立役者となった。上気した通り得点力にやや不安の残る神戸だが、前線に揃えるタレントは非常に豊富。そんな相手を抑えるためにも、守備の要である三浦の活躍は欠かせない。

鹿島アントラーズ対FC東京

注目カード（明治安田生命J1リーグ）
鹿島アントラーズ対FC東京 7月26日 18:30

注目選手
DF：永戸勝也（鹿島）
FW：アダイウトン（FC東京）

鹿島アントラーズは第5節の横浜F・マリノス戦でようやく今季初白星をゲットした。しかし、前節の湘南ベルマーレ戦は石原直樹のゴールに沈み、敵地で0-1と敗北。本来であれば自動降格圏となる17位に後退している。

鹿島はこれでリーグ戦6試合で4回目の無得点。マリノス戦ではハイラインを敷く相手に1本のパスでチャンスを作り出すことができたが、そうではない相手には支配率ばかりが高まり、前線には連動性がないという攻撃が目立つ。当然だが、これでは勝ち点を奪うことは難しい。

今節の相手、FC東京も守備は固いが、そこをいかに崩すことができるか。勝利のカギはこうした部分にあると見ていいだろう。前節の湘南戦からの準備期間は決して多くないが、ザーゴ監督の手腕が試される。

その鹿島と対戦するFC東京は前節、北海道コンサドーレ札幌と対戦して1-1のドロー。連勝は止まったものの、これでリーグ戦3試合負けなしとなった。

この鹿島戦には契約の関係でレアンドロ、マリノス戦で負傷した田川亨介が出場できず、札幌戦で負傷した東慶悟もおそらく出場することができない。前線の組み合わせに変化が生まれることは明らかだが、その中でいかに攻撃の強度を保つことができるか。ここは注目ポイントだ。また、得点力不足に悩む鹿島に対して先制点を奪うことができるかも重要となってくる。

鹿島の注目選手は永戸勝也。前節の湘南戦ではベンチからも外れており、万全な状態でFC東京戦に挑むことができる。サイドを大いに活性化させたいところだ。もちろん、精度の高いボールが次々と生まれる左足のキックも見逃せない。

FC東京の注目選手はアダイウトン。上気した通りこの試合にはレアンドロが出場できないため、ジュビロ磐田からやって来た背番号15にはこれまで以上の活躍が求められるだろう。ダイナミックなプレーで鹿島守備陣を崩壊へと導けるか。

大宮アルディージャ対松本山雅FC

注目カード（明治安田生命J2リーグ）
大宮アルディージャ対松本山雅FC 7月25日 19:00

注目選手
FW：戸島章（大宮）
MF：杉本太郎（松本）

高木琢也監督率いる大宮アルディージャは開幕4連勝を飾るなど申し分ないスタートを切っていた。しかし、第5節の栃木SC戦を0-1で落とすと、前節のヴァンフォーレ甲府戦でも0-1と敗北。まさかの連敗を喫し、首位V・ファーレン長崎に4ポイントの差をつけられている。

栃木SC戦と甲府戦はともに無得点。堅い守備ブロックを築いてくる相手に対し崩すことができなかった。守備陣はここまでわずか3失点と安定しているだけに、攻撃陣の迫力不足はやはり課題だと言えるだろう。今節の対戦相手である松本山雅FCも守備は決して弱くないが、どのようにして得点を奪うか。首位に引き離されないためにも、ここは非常に重要となるはずだ。

一方、1年でのJ1復帰を目指す松本は再開後勝ちなしと苦しんでいた。しかし、前節のザスパクサツ群馬戦では2-0と完勝。今節の大宮戦に向けての勢いは十分と見ていいのではないか。

松本はリーグ戦2試合連続で複数得点を奪っているなど、攻撃陣のパフォーマンスが決して悪くない。もちろん今節もその勢いを継続させていきたいところだ。ただ、今回の相手は強力なアタッカーを擁する大宮。アウェイゲームということもあり、まずは守備でいかに高い強度を保つことができるかが重要となってくるだろう。集中したゲームへの入りを見せたいところだ。

大宮の注目選手は戸島章。今季、横浜FCからやってきたストライカーは第3節までスタメン出場がなかったものの、現在は3試合連続で先発出場中と指揮官の信頼を掴みつつある。あとはゴールという結果がほしいところ。2試合無得点中のチームを救い出せるか。

松本の注目選手は杉本太郎。前節の群馬戦では効果的なランニングから最後は冷静にゴールネットを揺らすなど、勝利に貢献している。ある程度ボールを持たれる展開が予想される大宮戦でも、カウンター時のランニングなどは大きな脅威となるはず。豊富な運動量を活かして存在感を示していきたいところだ。

ジュビロ磐田対徳島ヴォルティス

注目カード（明治安田生命J2リーグ）
ジュビロ磐田対徳島ヴォルティス 7月25日 19:00

注目選手
FW：小川航基（磐田）
FW：垣田裕暉（徳島）

明治安田生命J2リーグ第6節を終了した時点で5位につけるジュビロ磐田と、同4位につける徳島ヴォルティスによる注目の上位対決が本日19時にキックオフを迎える。

磐田は前節、ホームにギラヴァンツ北九州を迎えている。前半から相手のアグレッシブな攻撃に手を焼いたものの、高い集中力を維持して得点を許さなかった磐田は、後半に中野誠也、ルキアンがそれぞれゴールネットを揺らして2-0で勝利。スタジアムに訪れたサポーターの前で見事なゲームを見せた。

第5節のアビスパ福岡戦から先発6人を入れ替えて北九州戦に挑んでいた磐田だが、その中でも勝ち点3を奪えたのは、先を考えても非常にポジティブな要素と言えるだろう。また、前半は押し込まれながらも集中した対応を見せ、徐々にペースを引き寄せて勝利をもぎ取った試合運びも見事だった。J2屈指の破壊力を持つ徳島に対しても、そうした戦い方は大きな効果を発揮することだろう。

一方の徳島は前節、アビスパ福岡と対戦。徳島は後半立ち上がりに上島拓巳に先制ゴールを奪われると、その後も福岡の堅い守備ブロックを崩すには至らず。0-1で今季リーグ戦2敗目を喫することになった。

ただ、徳島の攻撃力がどのチームにとっても脅威であることは間違いない。今季の総得点数「14」はアルビレックス新潟と並んでリーグトップタイの成績である。とくにダブルボランチを中心としたビルドアップの安定感は確かなものがあり、打開力のあるアタッカー陣の迫力も満点。完成度は非常に高いと言えるだろう。

前節は無得点に終わってしまったが、今節の磐田戦では再び攻撃陣の勢いを取り戻したいところ。アウェイとはいえ、90分間の中でいかに主導権を握れるかが、勝ち点獲得へのポイントになりそうだ。

磐田の注目選手は小川航基。東京五輪世代のエースはリーグ再開後、未だ無得点に終わっている。選手本人としても早くゴールネットを揺らしたいところだろう。この男に得点が生まれればチームとしてもさらに勢いがつくはずだ。

徳島の注目選手は垣田裕暉。今季ツエーゲン金沢から期限付きでやってきた23歳は、ここまで西谷和希と並んでチームトップタイとなる3得点をマークしている。前節は無得点だったが、第5節のレノファ山口戦では2ゴールを挙げており、調子も悪くはないはず。敵地でのパフォーマンスに期待したい。

藤枝MYFC対ブラウブリッツ秋田

注目カード（明治安田生命J3リーグ）
藤枝MYFC対ブラウブリッツ秋田 7月25日 17:00

注目選手
FW：大石治寿（藤枝）
DF：鈴木準弥（秋田）

藤枝MYFC対ブラウブリッツ秋田が、本日17時に藤枝総合運動公園サッカー場でキックオフを迎える。

昨季リーグ戦3位と躍進した藤枝は前節、福島ユナイテッドFCと対戦。前半終了間際に森島康仁の得点で先制するものの、後半に雪江悠人に同点弾を浴びて1-1で試合を終えている。藤枝はリーグ戦の連勝がストップしたものの、3試合負けなしとなった。

対する秋田は前節、AC長野パルセイロと対戦。36分に鎌田翔雅の得点でリードを奪った秋田はその後、自慢の守備力を発揮して長野に得点を与えず。1-0で勝利を収めている。秋田はこれでリーグ戦全勝。トップを快走している。

藤枝は得点力が自慢のチーム。森島康仁と大石治寿の2トップが繰り出す破壊力は抜群で、ここまでリーグ最多となる12得点を奪ってきている。対する秋田はここまでリーグ戦5試合でなんと失点0。堅い守備が非常に魅力的なチームである。

攻撃力の藤枝、守備力の秋田。まさに「矛」と「盾」の対決と言えるだろう。果たして勝利を奪うのはどちらか。

藤枝の注目選手は大石治寿。今季チームに復帰してきたストライカーはここまでリーグ単独トップとなる7得点をたたき出しているなど、藤枝における最大の得点源となっている。先述した通り、森島とのコンビも抜群。秋田戦でもその威力を示すか。

秋田の注目選手は鈴木準弥。今季、藤枝からやってきた24歳のサイドバックはここまでリーグ戦全試合でフル出場中。攻守両面でアグレッシブにプレーしている。今節もチームの堅守を支えながら、攻撃面でも存在感を発揮したいところ。古巣相手に逞しい姿を見せることができるか。

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