【G大阪】三浦弦太の“声”が導いた今季初のクリーンシート。広島戦で感じたさらなる成長の予感

開幕前から掲げたテーマ「コーチング一つで状況が変わる」

「左!左(サイド)切って良いよ!」
「ヨングォン、もっと左!」
「集中しろ、集中!」

政府の指針に従い、現在は新型コロナウイルス感染防止のため、5000人もしくは収容50パーセント以下で、少ない方を上限とした制限付き動員のリーグ開催が続く。少し寂しさを感じるスタジアムに、普段以上に響き渡る選手たちの声。そして、耳を傾ければ声の主は大体同じ選手に辿り着く。G大阪対広島の一戦であればそれは、G大阪DF三浦弦太である。

3バックの中央に陣取り、FWレアンドロ・ペレイラと何度もマッチアップ。持ち前の身体能力を活かした激しい“デュエル”をこなしながら、同時にチームメートにコーチングをし続けた。

セットプレーの守備時では、相手の立ち位置やメンツを見ながら味方に指示し、大声を出しながら両手を拡げてディフェンスラインの高さを合わせる。シンプルに、タイミング良く、的確に。そして、試合時間の経過とともに増していく発声数と音量。その熱はチーム全体に伝わり、今季初のクリーンシートへと繋がった

「試合中に出す声は去年よりも増えている。守備をする時にDF陣やボランチを動かすのはセンターバック。ゲンタが指示を出してチームを動かしていけるようになってきている」

2017年シーズンから、ともに守備陣を構築してきた守護神の東口順昭は、三浦の変化を感じ取っている。

そもそも、三浦は決して声が出せない選手ではなかった。ただシーズン開幕前から「コーチング一つで状況が変わることもあるので、色んな意識をしながらやっていきたい」と“声出し”を一つのテーマとして掲げてきた。

今季から加入したDF昌子源は「怒るのも褒めるのもセンターバックの仕事。声は武器になる」と表現したが、疲労が溜まって集中力が切れやすい試合終盤では、ピッチにいる11の個を1つの集合体にするには確かに繋ぎ止める“声”は重要だ。

センターバックが手薄な今、三浦に掛かる負担は重い

リーグ再開後は2試合連続で2失点し、その後は2試合連続1失点。そして広島戦で待望の無失点勝利を収めた。もちろん個々のコンディションが上がってきた側面もあるが、三浦のコーチングが徐々に効果を発揮してきた証しでもあるだろう。

現在、右足首痛が再発した昌子や菅沼駿哉、新里亮とセンターバックの陣容は薄くなっている。リーグ再開後、全試合でスタメン出場している三浦に掛かる負担と重責は重い。だが負傷も無く、広島戦で見せたようなパフォーマンスが持続できれば、シーズンが終了した暁には格段に成長を遂げているはずだ。その先には2022年カタール・ワールドカップのピッチも見えてくる。

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