マンC所属の食野亮太郎、欧州初チャレンジで得た“気づき”とは?「久保や堂安を凄いと思った」「自分の強みは十分に通用する」
昨季にマンCへ移籍し、ハーツでプレー。来季は…
6月25日、スコットランド1部ハーツからの退団が決まった、マンチェスター・シティ所属の食野亮太郎が「サッカーダイジェストWeb」など日本メディア4社によるオンラインでの囲み取材に応じた。
食野は2019年夏にマンチェスター・Cに移籍し、レンタルでハーツに渡った。デビュー2戦目となったマザーウェル戦では1ゴール・1アシストの活躍で現地ファンを沸かせたが、その後は監督交代なども影響し、定位置を掴むまでには至らず。今季は公式戦19試合に出場、3ゴール・1アシストという記録で終えた。
新型コロナウイルスの影響で同国リーグが中断し、チームの活動も休止したため、食野は帰国。すでにハーツからの退団が発表されている。
初の海外、ヨーロッパへの挑戦となった1年を振り返った若武者は、「学びの多いシーズンだった。満足はしていないけれど、成長できた部分もある。反省も含めて2年目に繋げていきたい」と語った。来季の所属先は未定。だが、「この1年間は無駄ではなかった」と実感しているという。
「初めてスコットランドでチームの練習に参加したときは驚いた。彼らはみんなデカくて強い。練習でも当たり負けして、吹っ飛ばされたこともある。でも、僕みたいな小さな選手が、相手を振り回すようなドリブルができる。世界でも、自分のクイックネスは十分に通用すると感じた。海外に渡ったことで課題は見えたので、今は当たり負けしないようにフィジカル、特に体幹を強化するトレーニングに取り組んでいる」
海外でも通用した自らの武器を磨き続け、描くイメージは、ベルギー代表エデン・アザールだという。力強さと素早さを併せ持ち、ドリブルで切り込んでフィニッシュまで持ち込むことのできるプレーヤーだ。
6月18日に22歳の誕生日を迎え、“東京五輪世代”のひとりとして来年開催予定のオリンピックへの熱も冷めていない。欧州の舞台でプレーする同世代のプレーヤーに意識を向ける機会ができたという。
「今まではあまり他人に興味がなかったけれど、(同世代の)久保建英や堂安律が欧州でプレーしている姿は凄いと思うし、刺激を受けている。(久保は)レアル・マドリーやバルセロナを相手に、自分のプレーをできているのがすごい」
食野自身は、「25歳までにビッグクラブでプレーする」と将来の青写真を描いている。マンチェスター・Cやラ・リーガでも見られる、パスサッカーを主体としたチームで自分がどこまで出来るのか、挑戦してみたいという思いも強いと語った。
「いずれビッグクラブでプレーする。そのために、今何ができるか、ひとつずつやっていきたい」
日本に戻ってからはわずかな休暇を挟み、現在は来季に向けてトレーニングを続けているそうだ。
あのマンチェスター・Cが目をかけた、ガンバ大阪ユース出身者の「ビッグクラブへの道」は1年が過ぎたばかりだ。これからの年月に全てを注ぎ込み、世界のトッププレーヤーになるイメージはできている。